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まずはJ-REIT市場全体の動きを把握 市場全体に投資するならETF

THE PAGE 5月26日(木)16時0分配信

 連載『いちばんわかりやすいJ-REIT』では、日本版不動産投資信託(J-REIT)の仕組みや概要を解説してきました。

いちばんわかりやすいJ-REIT

 新連載『やさしいJ-REITのはじめ方』は実践編として、J-REIT市場の動向や具体的な銘柄選びのポイントなどを中心に解説していきたいと思います。引き続き、ミリタス・フィナンシャル・コンサルティングの田渕直也さんが担当します。

J-REIT市場全体の動向

 まず、直近10年程度のJ-REIT市場全体の動きを振り返ることから始めましょう。グラフは、J-REIT市場全体の動きを映す「東証REIT指数」を、株式市場全体の動きを映す「東証株価指数(TOPIX)」と比較したものです。

 全体的にいえるのは、J-REIT市場の動きは、株式市場の動きと歩調をそろえることが多いということです。一般的に、J-REITの値動きは株式市場と同等かやや小さめの動きとなることが多いのですが、2006~07年にみられるように、不動産投資がブームとなってJ-REITの方が勢いよく上昇したり、その後の反動で大きく下落したりという状況がみられることがあります。

 また、J-REITは金融政策に、より敏感に反応する傾向があります。日銀の現在の金融緩和政策でJ-REITが購入対象となっていることもありますが、不動産はもともと金利に非常に敏感な資産なので、金利低下によって不動産市況が押し上げられる作用が強いのです。もちろん、その逆も然りです。

 そのため、金融政策の影響は強く現れる傾向があります。直近でも16年1月に導入されたマイナス金利政策では、一般の株式市場はかえって混乱に陥り、相場は下落基調をたどったのですが、J-REITはそれほど下がらず、すぐに堅調な動きを取り戻しています。

 今後も当面は低金利環境が続くとみられるため、不動産市況には追い風が吹き、J-REITにとっても良好な投資環境といえるでしょう。

 では、割高さ、割安さという観点ではどうでしょうか。

 まず、イールドスプレッド(分配金利回り-長期金利)を見てみると、現在は3.3~4%のレベルです。だいたい3%が平均的なレベルの目安なので、長期金利との対比でみると十分な利回りを期待できる水準となっています。もっとも、何かをきっかけに長期金利が上昇に転じるとこの前提が崩れることには注意が必要です。

 次に、NAV倍率をみてみると、現在は平均で1.4倍前後となっています。NAV倍率は平均的なレベルが1.2~3倍程度ですので、必ずしも割安とまでは言えませんが、過度に割高になっているというほどのレベルではないということになります。

 構造的な要因についても一言付け加えておくと、少子高齢化は不動産市場を縮小させる大きな要因となります。ただし、不動産市場全体が均一に縮小していくのではなく、大都市圏の好立地エリアとそれ以外の差が広がって、二極化がますます広がっていくと考えられます。長期投資を考えるうえでは、そうした立地によるJ-REIT銘柄の選択がますます重要なものになってくるでしょう。

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最終更新:5月26日(木)16時0分

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