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足りなかった「最後の1ピース」 東大14年ぶり勝ち点へ不可欠な“最速右腕”

Full-Count 5月25日(水)10時37分配信

東大14年ぶり勝ち点に足りなかった「最後の1ピース」とは

「最後の1ピース」が埋まらず、赤門軍団が14年ぶりの勝ち点を逃した。

 東京六大学野球の東大が、1勝1敗で迎えた23日の法大3回戦に4-11で敗戦。一度は2点差を追いつく粘りを見せながら、02年秋以来となる勝ち点奪取はならず、37季連続最下位で今季の全日程を終了した。

 実に12年ぶりとなるシーズン3勝をマークしたシーズン。うち2勝を挙げたのが、プロのスカウトも注目するエース・宮台康平(3年)だった。テレビ、新聞がこぞって取り上げ、話題をさらった146キロ左腕だが、1回戦で勝利して中1日で迎える3回戦は立大戦、法大戦ともに先発できず、体力面での課題を残してしまった。

 しかし、勝ち点を挙げられなかった要因を、宮台に負わせることは到底できない。東京六大学のように2戦先勝の勝ち点制を敷くリーグでは先発投手2枚を立てて、1、2回戦で連勝を目指して戦っていくものだ。

 では、東大にその戦いが不可能だったのかというと、そうではない。「幻の先発2本柱プラン」があった。それが、「東大史上最速右腕」の異名をとる山本俊(4年)の存在である。

実現しなかった2本柱の揃い踏み

 愛知・西春高時代は無名ながら、2浪して東大に合格。高校時代、141キロだった最速は148キロまで伸びた。昨春にリーグワースト記録の連敗を94で止めた法大戦も先発し、4回1失点と力投したのも山本だった。投げっぷりの良い剛腕に、プロのスカウトも注目していたという。

 当然、浜田一志監督も「1戦目・宮台、2戦目・山本」の2本柱構想を温めていた。周囲の期待も高かったが、まさかの故障に苦しんだことが計算違いとなった。

 右肘痛を発症し、開幕戦からベンチにも入れず。懸命に調整してきたが、最後まで思うように回復を見せられず、春は中継ぎで1イニング投げただけ。2本柱の揃い踏みは実現しなかった。スポーツにおいて「タラ・レバ」は禁物だが、山本がいれば、タイプの異なる左右の両腕で、さらに他大学の脅威になっていたのは間違いないだろう。

 それでも、山本にとってラストシーズンとなる秋が残されている。推薦制度を持たない東大が、同時に2人もプロの注目を集める投手が在籍することも、そうあることではない。両腕が万全ならば、東大史上最強の投手陣を構築することも可能になる。

 もはや、東大が勝つことが「珍事」ではなくなった。秋こそ悲願の勝ち点獲得へ、まずは夏の鍛錬を積む。赤門軍団の再挑戦が、スタートする。

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

最終更新:5月26日(木)11時54分

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