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氷室京介 キング・オブ・ロックを貫き、最高のパフォーマンスで終えたケジメのLAST GIG/レポート

エキサイトミュージック 5月26日(木)18時15分配信

 
■氷室京介/【KYOSUKE HIMURO LAST GIGS】ライブレポート
2016.05.23(MON)at 東京ドーム

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俺たちはまだまだ氷室京介を卒業したくない!
ソロ、そしてBOØWY時代の楽曲を織り交ぜて繰り広げられた3時間半、35曲の最高のロックンロールショー

2014年に耳の不調からライブ活動の無期限休止を発表した氷室京介。本来であれば、ツアーファイナルの横浜スタジアム公演で活動の区切りをつける予定であったが、自身の怪我によるコンディションの不十分さや落雷による公演中断で、リベンジを宣言。それから2年越しとなるケジメの4大ドームツアー『KAKYOSUKE HIMURO LAST GIGS』の最終公演が5月23日(月)に東京ドームで行われた。

泣いても笑ってもこれでアーティスト氷室京介はライブ活動にひとまず区切りをつけることになる。バックステージまで解放し、55,000人を収容した東京ドーム。ステージ横のスクリーンにこれまでのライブツアーのアーカイブが流れはじめると、やはり、これが最後なのかと感傷的な気持ちになる。

大歓声の中、「最高の夜だぜ! 騒ごうぜ!!」の第一声と共に始まったのは「DREAMIN'」。BOØWYの3rdアルバムであり、故佐久間正英氏がプロデュース、ベルリンでレコーディングされ、バンドのブレイクスルーとなった『BOØWY』のオープニングナンバーから本編はスタート。サビでは思いの丈と共にステージ上の氷室に届けと言わんばかりの大合唱だ。ブラックレザーの衣装に身を包んだ姿はどこまでもカッコよく、お得意のアクションで観客を沸かせていく。

2003年以降、信頼のおける相棒としてステージを支えるDAITAのギターに、ステージ上手のYTのリフが重なり始まった「RUNNAWAY TRAIN」。BOØWY時代とは肌触りが違うハードなアレンジに会場が揺れ、「BLUE VACATION」「TO THE HIGHWAY」へと続いていく。

「いくぜ! TOKYO!!」
続いて演奏された「BABY ACTION」では、スタンド席の間際まで近づき、オーディエンスを煽る。手を伸ばせば届くような距離、ライブハウスを思わせるかのような瞬間だ。

初めて自分自身でギターやベースを弾きデモテープを作ってレコーディングに挑んだというBOØWYのアルバム『JUST A HERO』。この作品での経験がなければ35年後、ここにはいなかったと語るMCのあとに演奏されたのは、同アルバムに収録された「ROUGE OF GRAY」。パワーステーションを彷彿させるシックかつパンキッシュなナンバーだ。

ときより耳の調子が悪いのか、イヤモニを気にするしぐさが目につくものの、それを吹き飛ばさんといわんばかりのパフォーマンスを見せ、またそれに応えようと全力でこぶしを振り上げるオーディエンスたち。

「いまの気持ちは話すよりも歌で伝えたい」とのMC後に演奏された「CLOUDY HEART」はBOØWYの最後のシングルである「季節が君だけを変える」のカップリング曲。彼らがまだライブハウスで活動していた時期から演奏され続け、幾度のアレンジが加えられ完成したナンバーはソロとしてもバラードアレンジを施し、新たにレコーディングされた経緯もあるなど、本人にとってもファンにとっても思い入れ深い曲だろう。

「Thank You! なんて気持ちいいんだろう」そんな氷室の声に誘われ、DAITAのギターからはじまった「PARACHUTE」。GLAYのTAKUROが作詞したこのハードなナンバーにサビの歌詞同様に観客もイカレていく! MCでは、LAでTAKUROとB'zの松本孝弘とのエピソードも語られる中、これからは長い時間をかけて音楽を作っていきたいと、今後の活動について触れた。

「後半はビッキビッキで行くぜ!」と、「BANG THE BEAT」「WARRIORS」とソロ時代の激しいナンバーに加え、「NATIVE STRANGER」ではパイロもさく裂し、「ONLY YOU」では観客の盛り上がりも天井知らずだ。本編最後は「俺の25年の歴史はここからはじまった!」と叫び、ソロデビュー曲の「ANGEL」へ。銀テープが飛び交う中、“キング・オブ・ロックンロール”の最後のショーは最高の盛り上がりを見せた。

会場に何度もウェーブが起きる中、アンコールの1曲目に披露されたのは「The Sun Also Rises」。「12の頃は、まともな大人になれるのか心配だった。こんな俺が、これだけたくさんの人からエネルギーを送ってもらえる35年間。本当に感謝してます。気持ちの整理がついた」とのMCに続き、「魂を抱いてくれ」など、歌いあげるナンバーが続いていく。

2回目のアンコールでは、「今夜は死ぬまで終わんねーぞ!」と氷室が叫び、オーディエンスのボルテージもグングンと上がっていく。そこへ「VIRGIN BEAT」「KISS ME」のヒットナンバーとくれば盛り上がらないわけがない!!!

止まぬ氷室を求める声、3度目となるアンコールのラストは「B・BLUE」。1998年4月に開催された東京ドーム、BOØWYのLAST GIGのオープニングと同じナンバーを、この氷室京介のLAST GIGのラストナンバーとして歌いあげた。

ソロ、そしてBOØWY時代の楽曲を織り交ぜて繰り広げられた3時間半、35曲の最高のロックンロールショー。これで氷室京介の35年の歴史にひとまず区切りがつくわけだが、けっして情熱が冷めたわけではなく、時間をかけて良い音楽を作っていきたいとMCで語っていただけに期待したいところ。俺たちはまだまだ氷室京介を卒業したくない! そう思った夜だった。
(取材・文/西沢フミタカ)

最終更新:5月27日(金)18時0分

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