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「風評」払拭で連携 復興へ共同宣言 福島で9都県市首脳会議

日本農業新聞 5月26日(木)12時30分配信

 首都圏の知事や市長らは25日、福島市で九都県市首脳会議を開いた。東京電力福島第1原子力発電所事故に伴う「風評被害」の払拭(ふっしょく)や復興の加速に向けて福島県の内堀雅雄知事を交えて意見交換した。9都県市として、福島県産農産物などの安全性をPRすることを盛り込んだ共同宣言を採択した。

 埼玉、千葉、東京、神奈川の各都県の知事と、横浜、千葉、さいたま、神奈川県の川崎、相模原の各市長が参加。首都圏以外で開くのは今回が初めて。同日は市内の牧場も視察した。

 首長らが採択した「福島の復興・創生に向けた九都県市共同宣言」では、震災の記憶の風化防止と風評被害払拭のため、福島県に関する正しい情報の発信、県産品や観光のPRなどに取り組むことを打ち出した。

 「福島の復興・創生について」をテーマにした意見交換では、福島県の内堀知事が現状を説明。2015年度の放射性物質検査で米や野菜、果実などで基準値超えはゼロだったことを紹介した。一方、県内の教育旅行の受け入れ数が震災前の半分という状況が続いていることなどを挙げて「根強い『風評被害』がある」と報告した。

 埼玉県の上田清司知事は「保護者の壁を破るため安全のPRを(埼玉県の)広報誌で紹介していく。繰り返しPRすることが大事」と表明した。

 会合に先立ち、首長らは原発事故で避難を余儀なくされた酪農家5人が福島市で乳牛約500頭を飼養する復興牧場(株)フェリスラテを視察。横浜市の林文子市長は「牛を置き去りにしたつらさや大規模化の苦労を聞き、新たに挑戦する姿にあらためて感銘を受けた」と話した。

日本農業新聞

最終更新:5月26日(木)12時30分

日本農業新聞