ここから本文です

理科好きの子どもを育てるにはどんなことが大切?

ベネッセ 教育情報サイト 5月26日(木)17時0分配信

近年、学校現場において探求的な活動が重視されています。探究的な活動には、自然科学的な興味関心が欠かせません。しかし、「理科嫌い」といわれる子が少なくないのも事実。理科好きの子どもを育てるにはどんなことが大切なのか、山梨大学教授の松森靖夫先生に聞きました。

理科嫌いの子どもはどうやって生まれる?

私は小さいころから自然科学に興味がありましたが、それでも一度理科が嫌いになりかけたことがありました。小学生のころ、カミキリムシを捕まえて、「触覚をハサミの前に持っていくと自分で切ってしまう」というデモンストレーションを友達の前でしてみせました。これを見ていた当時の担任教師が、面談の際に私の母親に「この子はとても残酷な子です」と伝えていたのです。さらには、当時の私は理科に熱中していたのに、理科の成績をとても下げられてしまいました。この一件で、私はすっかりやる気をなくしてしまったのです。

私の例から得られるのは、2つの教訓です。
ひとつは、「大人の決めつけ」は子どもの意欲をそいでしまうということ。「残酷だ」と思ったのであれば、その時に子どもだった私と対話し、私の考えも聞き、そのうえで担任教師が「残酷だと思う理由」を伝えるべきだったでしょう。

もうひとつは、成績が悪くなると、好きだったはずの教科でも途端にやる気を失ってしまう可能性があるということです。「中1ギャップ」などと言いますが、小学生までは理科が好きだった子どもでも、中学生になり学ぶ内容が難しくなると、理科が嫌いになる子が出てくることがわかっています。

子どもが理科嫌いになるのを防ぐには、大人の理論で子どもの関心や論理を否定しない、必ずしも成績だけが重要ではないということを伝えていくということが大切です。子どもの自然科学への純粋な関心を認めてあげましょう。

保護者が理科が苦手でも大丈夫

「理科が苦手なので、子どもに教えられない」と心配する保護者のかたもいらっしゃるかもしれません。しかし、子どもの質問に対して、正解を教えてあげようとする必要はありません。一緒に考える、ともに調べてみるという姿勢が大切なのです。
そのため、保護者のかたが理科が苦手でも大丈夫です。むしろ、答えを先回りしないので、子どもと一緒に考えていくことができてよいのではないでしょうか。

1/2ページ

最終更新:5月26日(木)17時0分

ベネッセ 教育情報サイト