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修正力が光る錦織、初出場の大坂も快進撃で3回戦へ [全仏テニス]

THE TENNIS DAILY 5月26日(木)17時0分配信

 フランス・パリで開催されている全仏オープン(5月22日~6月5日)の4日目。

 男女6人中4人が1回戦を突破した日本勢。大会4日目は3人が3回戦進出をかけて戦った。第5シードの錦織圭(日清食品)は世界ランク40位のアンドレイ・クズネツォフ(ロシア)に6-3 6-3 6-3で危なげなく勝利。第3シードのスタン・ワウリンカ(スイス)に挑んだダニエル太郎(エイブル)は6-7(7) 3-6 4-6で敗れた。第1セットのタイブレークで2本セットポイントを握り、第3セットは先にブレークしていたが、いずれもセット奪取にはいたらず。

錦織圭と大坂なおみが3回戦へ [全仏オープン]

 女子では18歳の大坂なおみ(日本)が34歳のミルヤナ・ルチッチ バローニ(クロアチア)を6-3 6-3で破り、全豪オープンに続く3回戦進出を決めた。ダブルスでは日比野菜緒(フリー)/穂積絵莉(エモテント)がマンディ・ミネラ(ルクセンブルク)/カリン・クナップ(イタリア)に6-1 6-7(4) 6-4で勝利。穂積にとっては単複を通じてグランドスラム初出場での1勝となった。

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 修正力が光る3セットだった。相手のクズネツォフは〈股抜きショット〉が得意というだけあって、巧みな選手だ。第1セット、錦織は第3ゲームで先にブレークを許した。その後1-3になって「まずいなと思い始めた」という錦織、修正は早かった。

 第5ゲームをキープして2-3で迎えた第6ゲームの30-40のブレークバックのチャンス。そこまででもっとも長い24打のラリーをバックハンドのウィナーで締めくくった。こういうところの勝負強さを備えた者がトップにのし上がるのか、トップとしての経験がこうした勝負強さを養うのか……。第8ゲームでふたたびブレークに成功。結局2-3から4ゲーム連取で第1セットを奪った。

「向こうが前に入って、いいボールを叩いてきていたので、こっちは打ち合いをあきらめて、テンポを変えていかないといけないと思っていた。男としては辛い判断でしたけど、高いボールを混ぜたりしていったら、リズムもだいぶ変わってきた」

 男として辛い…は、おどけて口にしたフレーズだったが、そこで〈男道〉をアピールするくらい、錦織は本来打ち合いで勝負したいのだ。強気で叩いてくる相手にはなおさら。しかしそこで本能的になりすぎず、理知的に勝負できるようになったところが、フィジカル同様に成長の証なのかもしれない。

 第2、第3セットはいずれも先にブレークし、より楽に試合を進めることができた。ウィニングショットはこの日、7本目のバックハンドのウィナー。1回戦よりも短い1時間48分で試合を終え、元トップ10、32歳のフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)が待つ3回戦に駒を進めた。

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 3回戦進出の新鮮さ、驚きという意味では大坂が上回る。破った相手は世界ランク52位で34歳のベテランだ。15歳のときにツアー優勝を果たし、2年後にウィンブルドンでベスト4に進出した〈天才少女〉は、しかし期待通りにトップへの階段を駆け上がることはできなかった。丸7年間グランドスラムに出場せずに下部ツアーで暮らしながら、こうしてツアーレベルに戻ってくるケースは稀だが、このキャリアを見るだけでそのしぶとさが想像できようというものだ。

 ちなみに、15歳でツアー初優勝したのは1997年で、大坂が生まれた年でもある。なかなか興味深い世代対決は、18歳の大坂が終始ゲームの主導権を握った。立ち上がりのゲームでブレークに成功し、第5ゲームで2度目のブレークに成功。その後のブレーク合戦を制した。

 ハードヒットすることが好きな大坂だが、同じく強打のルチッチと真っ向の力勝負を挑まず、安定したプレーを心がけたという。ウィナーの数では負けたが、アンフォーストエラーの数は大坂の12本に対してルチッチが31本。このデータは、大坂の作戦が十分に功を奏したことを表しているだろう。第2セットも4-0と一気に突き放し、一つはブレークバックされたものの逃げきった。

 3回戦の相手は、一昨年の準優勝者で第6シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)。大坂が物心つく前に活躍した選手ではなく、「自分がテレビで見ていた選手」だ。18歳のチャレンジ心は燃えている。
 
(テニスマガジン/ライター◎山口奈緒美)

最終更新:5月26日(木)17時0分

THE TENNIS DAILY

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