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「血圧が高めの方に」 新表示制度追い風 相次ぐ 機能性米商品

日本農業新聞 5月27日(金)12時30分配信

 米卸やメーカーなどが、高血圧の改善やストレス緩和といった健康機能性を売りにした米商品を相次ぎ投入している。昨年スタートした機能性表示食品制度に沿った商品開発が進んだのが背景だ。各社は「食べて健康になる」というコンセプトを商品のラベルでPR。健康意識は高いものの、カロリーを抑えるため米離れしがちな女性層の消費を取り込む狙いだ。

 「血圧が高めの方に」。米卸の幸南食糧(大阪府松原市)は3月、買い手を意識した表記があるレトルト食品「GABAおかゆ革命」(1パック250グラム入り、参考価格250円)を発売した。ターゲットは女性。包装はピンクが基調だ。主な販路はドラッグストアで、化粧品や日用品との“ついで買い”を見込む。

 国産うるち米で作ったおかゆに、機能性がある乳酸菌由来のGABA(ギャバ=ガンマアミノ酪酸)を混ぜた。水に溶けやすいギャバは炊飯したり、おかゆにしたりする米と相性が良い。同社は「売れ行きは好調で、今年は年間60万パックの製造を計画する」と話す。

 米の販売などを手掛ける大潟村あきたこまち生産者協会(秋田県大潟村)は今年9月、ギャバを含んだ無洗米「GABAの力」を発売する予定だ。精米の表面にギャバを塗布する。試作品の包装では「健康な血圧をサポートする」と明記する。

 使う米は「あきたこまち」で、一般的な精米に比べて6割ほど高い価格を予定する。「米商品で付加価値化が実現する」と期待する。

 医薬品大手の大塚製薬(東京都千代田区)は「大麦ごはん」を昨年9月に刷新。パッケージで機能性を強調する。糖質の吸収を抑え、コレステロール値を低下させる成分「ベータグルカン」を含む大麦と白米を合わせた商品。時短需要もにらみ、電子レンジの加熱だけで食べられる。「50、60代の女性など食事で健康を維持したい人から好評」(同社)という。

 昨年4月、機能性表示食品制度がスタートしたのが契機となり、商品化の動きが強まっている。同制度は、裏付けとなる研究データなどを添えて消費者庁に届け出て受理されれば、機能性を表示できる仕組み。以前からある特定保健用食品(トクホ)に比べ、開発費用など負担が少ないことから、幅広い食品での商品化が増えている。

日本農業新聞

最終更新:5月27日(金)12時30分

日本農業新聞