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山の上の城? 小豆島の〈星ヶ城山〉で出会う不思議な光景/香川

Webマガジン コロカル 5月27日(金)20時58分配信

小豆島日記 vol.149

コロカル・Web連載【小豆島日記】とは?
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

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■まだまだ知らないところだらけ! 不思議な光景に出会う

小豆島での暮らしも4年目。地図で見ると小さな島ですが、暮らしてみるとほんとに大っきな島。いまだに知らない場所、行ったことがない場所が島の中にたくさんあります。

5月の連休に私の両親が島に来ていたので、せっかくだから行ったことがないところへ行ってみよう! というわけで島探検へ。新緑が美しいこの季節、さてどこに行きましょか。

私がずっと気になっていて行けてなかったのが〈星ヶ城山〉(ほしがじょうやま)という小豆島で一番高い山。標高817メートルで、瀬戸内海の島々の中で一番高い場所です。

そびえ立つヒノキ林の写真だったり、石を積み上げたお城のような建物の写真。友人たちが星ヶ城山で撮った写真を見て、いったいどんなところなんだろうといろいろと想像していました。

いまの季節、山の中を歩くのはさぞ気持ちいいだろうな。そうだ、星ヶ城山に行こう!連休最後の日の午後、山を登ることに。

星ヶ城山に登るにはいくつかのコースがあります。標高ほぼ0メートルの草壁港から3時間くらい歩いて登る本格的なコース。ロープウェイなどで寒霞渓山頂まで行き、そこから1時間弱くらい歩いて登るコース。そして一番気軽に行けるのが、星ヶ城園地の駐車場まで車で行き、そこから歩くコース。今回は初めてということもあり、一番気軽なコースで(笑)。

駐車場に着くと、まわり一面ヒノキの森。その中の道をえっさほいさと進んでいきます。まっすぐにそびえ立つ木々。少し冷たい空気。歩いているだけで気持ちいい。

星ヶ城山には東峰(標高817メートル)と西峰(標高805メートル)があります。登っていくと途中に分かれ道が。

まずは高いほうの東峰へ。ひょ~。あった。写真で見ていた石積みの城。城というか塔というか。

この星ヶ城山は南北朝時代、山城だったそう。その頃の居館や祭祀、空壕などの跡があちこちに残っています。ちなみに東峰にある石積みの建物はその時代のものではなく、後に建てられたものと言われています。

それにしても不思議な光景。小豆島にこんなところがあったなんて。アジアのどこかの国にいるような気分。

そして今度は西峰へ。西峰には大きな岩があり、その景色はなんとも力強い。映画『もののけ姫』で、犬神のモロの君がじっと座って森の様子を感じているその場所のよう。

ちょっと歩くだけで、こんなところにたどり着ける。それが小豆島の魅力のひとつなんじゃないかなと思う。日常の暮らしのすぐそばに、非日常の体験がある。

ようやく訪れることができた星ヶ城山。またひとつ小豆島のことを感じ、知ることができた。ほんとにこの島にはいろんな顔があって、まだまだほんの少ししか知らない気がする。何年暮らしても、この島には飽きなさそうです。


writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。

最終更新:5月27日(金)20時58分

Webマガジン コロカル