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子どもが「学校に行きたくない」と言ったら…不登校の原因とは

ベネッセ 教育情報サイト 5月28日(土)12時0分配信

毎日元気よく学校に通っていた子どもが「学校に行きたくない」と言ったら……。東京学芸大学教育学部准教授で、同大付属の幼稚園と小・中学校でスクールカウンセラーもされている松尾直博先生に、近年課題となっている不登校に関する状況と、保護者がまずすべきことについて伺いました。

中学校ではクラスに1人が不登校

文部科学省の調査によると、病気や経済的な理由以外で学校を30日以上休んでいる不登校の子どもは小・中学生合わせて約12万人いることがわかっています。近年、その数は減っていますが、依然高止まりが続いています。

不登校の子どもの数は学年の上昇とともに増加し、特に小学6年生から中学1年生にかけて約3倍に膨れあがっています。中学校では30数人に1人、つまり1クラスに1人は不登校の生徒がいるという状態です。中学校に進学したことによる環境変化の影響、いわゆる「中1ギャップ」が背景にあると考えられます。

不登校の理由は本人にもわからない場合が多い

なぜ多くの子どもたちが学校に行けなくなってしまうのでしょうか。実は本人にもその理由がわからないことが非常に多いのです。文部科学省の調査でも、下記のような結果が出ています。

不登校となったきっかけと考えられる状況(複数回答)
1位 不安などの情緒的混乱 26.5%
2位 無気力 24.4%
3位 いじめを除く友人関係をめぐる問題 14.7%

友人関係のトラブル、学業の不振といった明確な理由を挙げる子どももいますが、明確な理由がわからなくて「なんとなく不安になり学校に行けない」という子どもたちが多いのです。さまざまなストレスが蓄積され、ちょっとしたきっかけでぐんと気持ちが落ち込んでしまうのです。特に思春期は体調の変化が大きく、ホルモンのバランスで怒りっぽくなったり、落ち込みやすかったりすることも要因の一つとして挙げられます。

また、多くの子どもたちへのカウンセリングをとおして感じているのは、周囲の期待に応えたいとがんばりすぎてしまう子が多いということです。各種統計からも、近年の子どもたちは、規範意識が強く、保護者想いで、素直で優しい子どもたちが多いことが明らかになっています。だからこそ、周囲の期待する自分と本当の自分とのギャップができ、ストレスをためてしまう子が多いのです。

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最終更新:5月28日(土)12時0分

ベネッセ 教育情報サイト