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笑点新メンバー、林家三平さんの知られざる横顔 戦争にまつわるこんな活動も

BuzzFeed Japan 5月29日(日)20時14分配信

戦時下の国策落語を再現

日本全国が注目した「笑点」新メンバーが二代目林家三平さんに決まった。45歳。父は昭和の爆笑王として一世を風靡した初代林家三平、母はエッセイストの海老名香葉子さん。兄はこぶ平としてデビューし、テレビで活躍する9代目林家正蔵さん、姉は歌手の泰葉さんという芸能一家に育った。【石戸諭 / BuzzFeed Japan】

デビュー時のいっ平から、父の名前を襲名。女優の国分佐智子さんと結婚し、現在、全国各地の落語会、テレビに寄席にと活躍している。落語界の次世代を担う一人だ。

そんな三平さんの、あまり知られていないライフワークがある。戦前、祖父の七代目林家正蔵をはじめ、当時の人気落語家が軍部と歩調をあわせて作った、国威発揚のための「国策落語」再演だ。

父・初代三平の足跡を辿る番組の中で、その存在を知った。戦後、71年にわたって誰も見向きもしてこなかった、落語界の暗い歴史に光を当て、今年3月、70余年ぶりに復活させた。

BuzzFeed Newsは、このとき三平さんに取材をしている。なぜ再演したのか。その理由をこう語っている。

「2015年は(安保法を巡る)国会前のデモなんかも大きく報じられましたね。これからの日本がどうなるのか。戦争を経験していない世代が減っていきます。そのなかで、経験談を語り継ぐだけでいいのでしょうか。体験していない人が語っても力は弱くなります。ならば、思いっきり戦争を賛美する落語という真逆のアプローチで、逆に戦争というものを考えるフィールドを作れるのではと思ったのです」

戦争を語る、切り口を変える。体験談を語り続けるだけでなく、戦時下の創作落語を再演することで、戦争を考えたい。

それが三平さんが自分で考え出した、戦争へのアプローチだった。

これからの社会を担う人のために

このとき、三平さんは「これからの社会を考える人たち」に向けて、これからも「国策落語」を語っていきたいと決意を述べていた。

「先の戦争をどう考えるのか。国のために戦争に行くのは嫌でも、家や会社、周囲の人が『非国民』と言われるのが嫌で行ったかもしれない。戦争に負けたという事実をどう捉えますか。いまの時代は平和でものも自由に言える。これからの社会を考えたいと思う人たちの前で、国策落語はまだまだやってみたいと思っています」

最終更新:5月29日(日)20時14分

BuzzFeed Japan