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福井と石川のシカ柵対立は決着か 2年がかり、侵入防止でなく捕獲に

福井新聞ONLINE 5月29日(日)17時55分配信

 石川県が福井県あわら市との県境にニホンジカの防護柵を計画している問題で石川県は27日夜、あわら市内で再修正案を地元住民に説明した。石川県が誘導・捕獲を目的とした柵を県境から500~1500メートル加賀市側の林道沿いに3カ所、総延長で約5キロ設けるとともに、両県が協力してシカの個体数削減に取り組むと説明、地元から反対はなかった。2014年6月に持ち上がって以来、両県や住民らが2年にわたり協議してきた柵問題が一応の決着をみた。

 あわら市内で金津東部地区鳥獣害対策協議会に説明した。今回の修正案では、一つ約200メートルの柵の間を約5~10メートル開けて設置したものが、3カ所できる。柵の間などにおりを総延長5キロ全体で計12個取り付ける。なるべく早く工事に入るとしている。現地に監視カメラを置き、捕獲状況を見ながらおりの数や設置場所を変更。福井県とともに誘導・捕獲の効果を検証していくとした。

 福井県は地元協議会などが整備してきた「くくりわな」「はこわな」の支援を続けるほか、くくりわなで捕獲されると、管理する地元住民にメールで知らせるシステムを本年度中に整備すると説明した。福井県によると、住民からはおりの形状などについて質問があったが、反対意見はなかったという。

 森川峰幸・福井県地域農業課長は「今回の案は柵の目的が進入防止から捕獲実証に変わっている。今後は、両県が協力しシカ個体数の抑制により努めていく」と話した。

 石川県は一昨年、北陸自動車道の東側約24キロに防護柵の設置を計画したが福井県の反対で実施しなかった。昨年6月には石川県が無断で柵設置の準備作業をしたため福井県などが抗議。同年12月に石川県が設置場所を石川側に数百メートルずらすなどの修正案を示したが、地元から「県境に変わりなく、福井側にシカがとどまり被害が広がる懸念がある」などと反対意見が相次いだ。その後両県の担当者らで10回以上協議を重ねてきた。

福井新聞社

最終更新:5月29日(日)17時55分

福井新聞ONLINE