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国宝1号は「南大門より訓民正音」 議論再燃? =韓国

聯合ニュース 5月31日(火)19時42分配信

【ソウル聯合ニュース】韓国の複数の市民団体が31日、ソウル市内で記者会見を開き、国宝第1号を崇礼門(南大門)から訓民正音解例本に変えるための関連法を制定するよう国会に求めると発表した。

 会見は「文化財チェジャリ(もとの場所)戻し」や「国語文化実践協議会」などの市民団体と革新系野党、正義党の魯会燦(ノ・フェチャン)前代表が合同で行った。

 魯氏は会見で「ハングル創製の意味と解説が収められている訓民正音解例本はわが国の国宝1号にふさわしい文化遺産」と述べた上で、1996年から20年続く国宝1号の再指定に関する議論を国会でしなければならないとの考えを強調した。

 国語文化運動実践協議会の会長は「日本による植民地時代から続いてきた文化財指定番号をそのまま受け継ぎ、崇礼門を国宝1号に決めたという事実が恥ずかしい」と主張。その上で、「文化財庁に建議しても変わらないため、国会に変更を訴える」と説明した。

 市民団体や国会議員による強い要求により、長く続いてきた国宝1号変更に関する議論に注目が集まっている。

 ◇象徴性持つ国宝1号

 韓国では文化財の管理などのために番号をつけているが、番号自体に文化財の価値や序列を決める意味はない。しかし文化財の中でも国宝1号は製作された年代が古く、歴史的にも芸術的にも価値が高いものから選ばれるため、象徴的な意味合いは大きくならざるをえない。

 現在国宝1号に指定されている崇礼門は植民地時代に朝鮮総督府によって「朝鮮古蹟第1号」に指定され、1962年に文化財保護法が施行された際に国宝1号になった。

 そのため崇礼門は国宝1号としての歴史的な正当性を満たしていないという批判が約20年前から出ている。2008年2月に放火により崇礼門がほぼ全焼した際には、国宝1号の変更を求める議論が再燃した。

 ◇変更するなら「訓民正音解例本」? 

 訓民正音解例本は20年前から崇礼門に代わる国宝1号の候補に挙がっていた。各種アンケート調査でも崇礼門よりも訓民正音解例本のほうが国宝1号にふさわしいとする声が多かった。

 明知大の兪弘濬(ユ・ホンジュン)碩座教授(寄付金で研究活動をするよう指定された教授)は文化財庁長を務めていた2005年、国宝1号を変更すべきという世論に同意するとして、訓民正音解例本が最有力候補との考えを示した。

 しかし訓民正音解例本は民間の美術館が所蔵しており、入手経路も明確ではない点が問題だと指摘されている。

 管理番号に過ぎない文化財指定番号をめぐり対立すること自体が不毛との批判もある。国宝1号の変更に関する議論が起こった2005年当時、文化財庁の諮問機関・文化財委員会は「国宝1号は序列を意味するものではなく、番号の指定は日本による植民地時代が終わった後、専門家が広く議論して決めたもの」とする結論を出した。

 文化財委員会のある委員は「国宝1号の変更を要求する人たちは文化財の価値を重要な根拠にあげるが、価値ははかりに掛けることができるものではない」と指摘。その上で「国宝1号を変えれば2号、3号に対する問題提起が終わりなしに続く可能性もある」と話した。

最終更新:5月31日(火)19時42分

聯合ニュース