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【千葉魂】 海を渡っても、心は一つ 中後と益田ら同期入団4人

千葉日報オンライン 5月31日(火)11時38分配信

 突然、電話が鳴った。昨年10月2日。益田直也投手は、あの日の事を忘れない。電話の相手は中後悠平投手。同じ年で、マリーンズに同期入団した親友からだった。1軍と2軍ということもあり会話をする機会も少なくなっていた。突然の電話に驚いた。神妙な声から、ただ事ではないことを察した。声が震えていた。「明日、球団に呼ばれた。たぶん、ダメだと思う。もっと、一緒に頑張りたかったけど、ゴメンな。お前には一番に伝えないといけないと思って電話をした」。翌日、中後の戦力外が発表をされた。益田、中後に、藤岡貴裕投手、鈴木大地内野手。2011年ドラフトは4人の大学生ルーキーが指名された。将来を嘱望された4選手。4年目が終わろうとした時に、早くも別れの日を迎えた。

 「4人とも仲良かったですから。いろいろな思い出がある。こんなに早く別れの日が来るとは思っていなかった。寂しかったですね」

 優しい友だった。藤岡と鈴木は東洋大学出身。2人は中後とも大学ジャパンで面識があった。益田だけ、同期3人をまったく知らなかった。心細かった。入団会見のため上京する際、同じ関西方面だった中後と新幹線が一緒になった。すぐに意気投合した。そして、入団会見会場で他の2選手を進んで紹介してくれ、すぐに打ちとけることができた。ありがたかった。

 「合同自主トレから本当に4人で一緒にいることが多かった。休みの日はよく4人で都内に焼肉を食べにいったり、カラオケをしたり、楽しかったです。その仲間と一緒に野球ができないと思うと、やっぱりつらかった」

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 友はマリーンズを退団し現在、渡米をしてダイヤモンドバックス傘下のマイナーでプレーをしている。今でもよくメールなどで連絡を取り合っている。いろいろなやりとりをする。近況、チーム状況、自分の状態。中後からは節約のためチームメートとハウスシェアをしながら住んでいるため大変な部分もあるとも聞いた。チームは変わっても、メールでのやり取りをすることで気持ちはつながっている。

 「結構、向こうで投げているみたいですよ。『順調か?』とメールをしたら、順調だと言っていました。うれしいですよね」

 ある日、中後からメールがきた。「楽しいし勉強になる事も多いけど、やっぱり日本に帰りたくなることはある」。益田はすぐにメールを返した。「もしかしてホームシック?頑張れよ!」そして1枚の写真を添付した。ロッテ浦和寮の鈴木の部屋で藤岡、中後と益田の4人で夜、楽しく話をしている写真。ルーキーイヤーの夢を語り合っていた時の写真だった。「懐かしいな!」とすぐに返事が来た。4人の同期はチームが違っても、遠く海を越えて離れていても、心はつながっている。今、それぞれが自分の与えられた職場で全力を尽くしている。あの頃の変わらぬ初心を忘れずに生きている。

 「アイツはアメリカで頑張っている。マリーンズにいるオレたち3人も負けられない。連絡がくるたびに、そう思いますよ」

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 益田が1年目の12年3月30日楽天戦で初登板。中後も3月31日の同カードで初登板し、藤岡が4月1日の同カードで初登板初勝利。1年目からずっと切磋琢磨して、頑張った。同年4月30日のソフトバンク戦では藤岡が先発。中後、益田とつないで勝利。3人でお立ち台に上がった。満面の笑みでヒーローインタビューに応えた。最高の思い出だ。

 「よく覚えていますよ。懐かしいですね。あの日、ベンチで『きょう、このまま勝ったら3人でお立ち台かもしれないね』と話をしていたんです」

 今、中後はアメリカでメジャー昇格の夢に向かって、異国の地で日々、チャンレジをしている。藤岡と益田はセットアッパーとしてここまでのマリーンズの快進撃の原動力となる好投を続けている。鈴木はキャプテンとしてチームを引っ張り、勝負強い打撃でマリーンズの主軸の一人となっている。離れてしまっても心は一つ。いつもお互い刺激をしながら成長を続けている。11年ドラフトでマリーンズのユニホームに袖を通した4人の若者。その歩みは、励まし合いながら、刺激を受け合いながら、これからも、そしていつまでも続くはずだ。

 (千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

最終更新:5月31日(火)11時38分

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