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パナマ文書の衝撃(1)モサック・フォンセカの内部システムに脆弱性?

THE ZERO/ONE 5月31日(火)10時24分配信

パナマの法律事務所「モサック・フォンセカ」(Mossack Fonseca)から流出した、企業の租税回避に関する大量の機密文書、いわゆるパナマ文書(Panama Papers)が世界を震撼させている。本稿では当事件を、政治的な切り口ではなく「史上最大のデータ流出事件は、なぜ防げなかったのか」という側面から掘り下げていきたい。

大流出の経緯と概要

もともとパナマ文書は、「John Doe」(名無しの権兵衛の意)を名乗る人物が2015年、ドイツの新聞社『Suddeutsche Zeitung』に提供した大量の機密データだった。情報の譲渡を申し出た際、その匿名の人物は「自分の生命が危険に晒されている」と語り、暗号化された形で連絡を取る、決して面会は行わないなど、自身の匿名性を強固に守るための条件を求めた。ちなみに彼は、情報提供の目的について「この犯罪行為を公にしたいから」と説明している。

John Doeによって譲渡された情報はあまりにも膨大だったため、Suddeutsche ZeitungはICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)に調査の協力を求めた。その結果、データは80ヵ国のジャーナリスト約400人に配布され、分析されたのち、2016年4月3日に「パナマ文書」として公開されることとなった。漏洩した文書の総数は1150万点、そのデータ量は計2.6テラバイトに及ぶことが判明しているが、4月3日時点で公開された文書は149点、つまり全文書の0.001%ほどだ。完全なリストは今年5月に公開されるものと考えられているが、「すべてが公開される予定はない」との説もある。

パナマ文書に記載されていたのは、オフショア金融を利用する21万4000社の詳細な機密情報だった。しかし、この文書が注目されている理由は「世界中の企業が、合法性を問われる手法で巨額の資産を隠したり、租税を回避したりしていたから」ではない。むしろ問題視されたのは、多くの国々の政府関係者(そこには現首相・現大統領も含まれている)や彼らの親族、および国際的に著名なセレブリティなどが、それらの企業と密接に繋がっていたという点、あるいはそれらの企業を彼らが直接的に運営していたという点だった。

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最終更新:5月31日(火)10時24分

THE ZERO/ONE

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

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