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川崎市がヘイトスピーチに「不許可」 対策法の成立後、初の判断

BuzzFeed Japan 5月31日(火)11時25分配信

在日コリアンの人たちを標的にした「ヘイトデモ」が予定されていた川崎市で、市当局がデモの集合場所とゴールになっている公園の使用許可を出さない方針を、5月30日夜に主催者の男性に通達した。BuzzFeed Newsの取材に川崎市が明らかにした。【BuzzFeed Japan / 籏智広太】

行政がヘイトスピーチを理由に管理する施設の使用を許可しないのは、5月24日に「ヘイトスピーチ対策法」が成立して以降、初めて。

対策法は地方自治体に対しても「地域の実情に応じた施策を実施する」よう求めており、川崎市にも対応を求める声が集まっていた。

これまで計12回開催

焦点となったデモは、6月5日に予定されていた「川崎発!日本浄化デモ第三弾!」。集合場所とゴールとして、市が管理する公園の使用申請が出ていた。

主催する男性は2013年5月から計12回、同様の申請を川崎市にしたうえで、在日コリアンの人たちが多く住む地域を中心に、ヘイトスピーチを交えたデモを続けていた。

公園を管理する川崎市みどりの企画管理課は当初、BuzzFeed Newsの取材に対し、「ヘイトスピーチなるものをやるというだけで、不許可にするというのは難しい」と答えていた。

しかし、対策法が5月24日に成立すると潮目は変わる。中止を求める声が相次ぎ、市民グループは市役所や神奈川県警に対し、要請活動を実施。対策法案を提出した与党議員からも批判があがり、市議会も要望書を提出して、対応を求めた。

こうして市も、不許可を検討する方向へと舵を切った。

表現の自由との兼ね合いは

BuzzFeed Newsの取材に対し、差別などの問題に対処する川崎市の市民文化局人権・男女共同参画室の担当者は「対策法に基づいて直接デモを中止にすることはできません。そのため、公園の使用について決めた条例が適用できるのか、市役所内部で検討を重ねてきました」と話す。

行政がデモに「不許可」の判断を下すことは珍しい。憲法では、「表現の自由」が認められているからだ。

成立した対策法も、ヘイトスピーチのない社会を実現するように求めていく、いわば「理念法」。ヘイトを直接規制したり、罰する規定はなく、ましてや憲法には歯が立たない。だからこそ、その効果を疑問視する専門家もいた。

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最終更新:5月31日(火)12時5分

BuzzFeed Japan

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