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人気の秘密は福井弁?映画が続々 シャイな県民気質も他県から好評

福井新聞ONLINE 5月31日(火)17時19分配信

 競技かるたをテーマに福井県内でもロケが行われた映画「ちはやふる」がヒットし、福井商高チアリーダー部「JETS」の軌跡をモデルにした映画製作も決まった。地味と思われがちな福井県だが、熱い若者たちを描く舞台として注目されている。福井が青春の“聖地”になる、かもしれない。

 「ちはやふる」は人気漫画が原作だ。編集者の冨澤絵美さん=あわら市出身=は「福井は『かるた王国』と呼ばれるほどの強豪県で、作品の中でとても重要な位置を占めている」と話す。作中では福井の景色や福井弁が忠実に再現されている。

 主要な登場人物の1人、綿谷新(あらた)は、小学生の時に福井県から東京に転校し、主人公を競技かるたの世界へ引き込んだという設定だ。「福井の豊かな自然はもちろんだが、県民性ともいえるおおらかさ、温かさが作品に満ちている。読者の方に新のファンが多く、うれしい」(冨澤さん)。

 青春スポーツ小説「2・43 清陰高校男子バレー部」(集英社刊)も福井県が舞台で、登場人物のせりふは福井弁だらけ。作者の壁井ユカコさん=東京=は「福井在住の人や福井出身者から『本当に福井でいいの?』『福井弁なんてマイナーだから読者を選ぶんじゃない?』といった反応が返ってくることが驚くほど多かった。シャイというか自分の出身や方言に対して遠慮があるように思う」と、執筆当初を振り返る。

 実際に出版すると、他県の読者から「あまり知らない県だけど福井に行ってみたくなった」「福井弁の雰囲気が好き」といった好意的な声が聞かれたという。

 「今まで取りあげられることが少なかった地域だからこそ、新鮮に受け入れられているようだ。福井の人の、がつがつせずシャイで優しい気質からは、好感が持てるキャラクターを造形できる」と手応えを感じている壁井さん。「福井の若者は進学などで関西方面へ出ることが多かったと思うが、北陸新幹線が延伸したら関東との関わりも変わっていくかもしれない。福井の風土で育った若者の可能性は今後も変化し、広がっていくと注目している」と強調した。

福井新聞社

最終更新:5月31日(火)17時19分

福井新聞ONLINE