ここから本文です

小中学校の先生たちの数を増やすことはできる?

ベネッセ 教育情報サイト 5月31日(火)16時0分配信

文部科学省の省内チームは、これからの公立小中学校の指導体制に関する中間報告をまとめました。2017(平成29)年度の概算要求に向けて、特別支援教育の充実などを柱に挙げています。注目されるのは、教職員定数の枠組みの見直しを提言していることです。公立小中学校の教職員定数は、最近ずっと削減されています。今度こそ、小中学校の先生たちの数を増やすことはできるのでしょうか。

通級・日本語指導・格差解消などに力

2017(平成29)年度概算要求で対応すべき課題として、中間まとめは、一般の学級に在籍しながら障害に応じた指導を受ける「通級による指導」を大幅に充実させる必要があるとして、そのための教員増などを求めています。さらに、日本語能力が十分でない外国人児童生徒のための指導担当教員を大幅に増やす他、貧困など家庭の問題に起因する学力格差を是正するため補充指導などを行う教員の増員や、いじめ・不登校など問題行動への対応に専念する「児童生徒支援専任教員」の配置拡充などを提言しています。

いずれももっともな要求ですが、財政事情を背景に教員数削減を求める財務省との折衝は、厳しいものになると予想されます。

その中で注目されるのが、教職員定数の枠組みの見直しを打ち出している点です。公立小中学校の教員数は、教職員定数により決められています。教職員定数は、子どもや学級の数などで機械的に決まる「基礎定数」(2016<平成28>年度は約62万7,000人)と、少人数指導など特別な課題に対応するための「加配定数」(同約6万5,000人)の2種類があります。

このうち基礎定数は、少子化や学校統廃合により減少していますが、加配定数は逆に毎年度増加しています。ただ、加配定数は財務省との予算折衝の結果に左右されるため、その数が不安定であるという欠点があります。

そのため文科省は、通級指導などの教員数を安定的に確保するため、加配定数の一部を基礎定数に組み込むことにしました。中間まとめは、「基礎定数と加配定数のベストミックスを追求する必要がある」としています。

1/2ページ

最終更新:5月31日(火)16時0分

ベネッセ 教育情報サイト