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勝利の方程式が決まらない広島 “7回”に名乗りを上げる戸田隆矢

ベースボールキング 5月31日(火)12時5分配信

7回の失点数はリーグワースト

 今日から交流戦に突入する。広島といえば、交流戦通算114勝158敗10分と苦手にしている。これまで、好調な打線で打ち勝つ野球をしている広島だが、リリーフ陣、特に勝ちパターンの“7回”を任せる投手に苦労している。広島の7回のイニング別失点は33失点。チームとしては他のどの回よりも多い失点で、リーグで見ても7回の失点数はワーストだ。

 開幕当初はルーキーのオスカル、右肩故障明けの中田廉らが担っていたが、ふたりとも失点を重ねファームに落ちている。
 
 その後は過去に3年連続50試合登板を果たしたセットアッパーの今村猛、打たせて取るタイプの新外国人・ヘーゲンスでなんとか凌いではいる。しかし、今村もすでに3敗。ヘーゲンスは数字こそいいが、三振を取れるタイプではなく本来は先発向きの投手である。また、外国人枠の問題でルナの状態次第では入れ替えも考えられる立場だ。

 しばらくの間、7回はこのふたりでまわしていくことになりそうだが、ひとり7回を任せてみたい投手がいる。それはプロ5年目の戸田隆矢だ。

リリーフ適正を持つ左腕・戸田の投球内容

 戸田は線こそ細く見えるが181センチの身長を活かして150キロ近いストレートを投げることができる。昨季の成績は34試合に登板して、3勝3敗5ホールド防御率3.63。5試合に先発したが、QS率は20%である。先発だけの防御率を限ると5.32とよくないが、救援防御率になると2.70と急に見栄えがよくなる。

 戸田は、その前年2014年も同じような成績を残している。5試合に先発し、QS率20%、先発防御率は4.78、救援防御率は25試合で2.05。これまでの数字だけで判断するならば、先発失格の烙印は押されたかもしれない。しかし、戸田がリリーフ向きであることを示すデータは確実に残っている。

 5月20日の甲子園・阪神戦では、延長12回の1イニングを与四球1被安打1ながらも抑え、プロ初セーブを記録。続く5月22日の阪神戦も、3回から2回2/3を自責点0のロングリリーフ。見事、勝利投手となっている。

 ロングリリーフも利くタイプで使い勝手もいい投手で、貴重な左腕。与えられた場面できっちりと仕事をこなしていけば、勝利の方程式におさまる日はそう遠くないのかもしれない。“7回”に戸田というピースがガッチリとはまれば、25年ぶりの優勝だって現実味を帯びてくる。

文=松本祐貴(まつもと・ゆうき)

BASEBALL KING

最終更新:5月31日(火)12時5分

ベースボールキング