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「全てサルにあげます」 モモ生産量大幅減、収穫諦める農家も/台湾・台東

中央社フォーカス台湾 6月1日(水)14時34分配信

(台東 1日 中央社)異常気象の影響で、台湾では多くの果物が不作に見舞われている。東部・台東県海端郷を走る南横公路一帯のモモ農家では、収穫量が3割減少。さらにタイワンザルに2割ほど奪われ、全体の生産量は5~6割ほど少なくなっている。「全てサルにくれてやる」と収穫を断念する農家も出ている。

同地域では例年、4月末から収穫最盛期を迎える。だが、今年は気候の影響で、収穫期が5月末にずれ込んだ。海端郷選出の張全馨嵐県議によると、同郷や隣接する延平郷で採れるモモの書入れ時は例年母の日(5月の第2日曜日)前後。今年は出荷が母の日以降になったため、農家はため息を漏らしているという。

「全部サルに食べられてしまった」。モモ農家の余さんは包装作業をしながら不満を口にする。余さんの妻は「以前は私がサルに怒っていたけれど、今は腹をたてるのは主人になった」と笑う。サルと平和共存するため、すでに怒りを感じなくなったという。

延平郷でモモ農園を営む古さんは、農園全体を見回った末に採れた数量は3箱分にしかならなかったと話す。昨年は毎日20~30箱分を収穫でき、母の日前後は目がまわる忙しさだった。今年は間引きが不要なほど実が少なかった上に、大きくもならなかったという。

農家の李さんは、気温が暑くなり、モモの木の葉も青くなったが、果実はかわいそうなほど少ないと語る。一つ一つ収穫するくらいなら「サルにあげてしまえ」と収穫を諦めた。

不作の原因について、行政院農業委員会台東区農業改良場は、同県のモモは通常1月中旬から2月初旬に初開花するものの、今年は1月の開花期が寒波や雨と重なり、2月も気温が低く雨にも見舞われ、多くの花が落ちたためだと分析している。

(盧太城/編集:名切千絵)

最終更新:6月1日(水)14時34分

中央社フォーカス台湾