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津波被害の旭・飯岡で文芸賞 「海へ」創設、審査委員長に詩人高橋順子さん 言葉で生きる勇気を

千葉日報オンライン 6月1日(水)11時25分配信

 東日本大震災で甚大な津波被害を受けた千葉県旭市飯岡地区で、震災を語り継ぎ、言葉の力で生きる勇気と希望を与えようとする文芸賞「海へ」が創設され、市民らによる実行委員会が募集要項をまとめた。審査委員長は飯岡出身の詩人、高橋順子さん。5日には募集要項の発表会を開催し、高橋さんの講演とともに、熊本地震のチャリティーライブや朗読といった多彩なイベントが催される。

 文芸賞は、市民団体「高橋順子を囲む会」を母体とする実行委員会が本年度、初めて行う。

 審査委員長の高橋さんは1944年、旧飯岡町に生まれた詩人。古里に押し寄せた震災津波などを題材にした詩集「海へ」(2014年)が藤村記念歴程賞と三好達治賞を受賞した。

 囲む会は、高橋さんの詩に勇気づけられた市民が、震災を語り継ぎ、言葉の力で人々に勇気を与えていこうと昨年7月に発足した。今年2月、高橋さんの講演会を開催。この際、500人を超える参加者が文芸賞の創設を決議した。

 大賞や特別賞のほか、審査会来場者で決める「市民賞」も設ける。地域住民だけでなく、広く全国から作品を募集する。実行委員会の渡辺昌子会長(69)は「言葉の力で地域住民を元気にしたい。飯岡を全国に発信し、東北以外にも震災の被災地があることを、多くの人に知ってもらいたい」などと意気込んだ。

 募集要項の発表会では、稲わらに火を放って村人を避難させ、津波から命を救ったヤマサ醤油7代目当主・浜口梧陵の史実を題材にした「稲むらの火」の紙芝居を上演。阪神・淡路大震災(1995年)以降、復興支援ライブを続けてきた熊本県出身のシンガー・ソングライター、関島秀樹さんが、熊本地震のチャリティーライブを実施する。高校生による書道パフォーマンスも行われる。

 文芸賞は個人またはグループで応募する。初回のテーマは「海」。小学生(幼稚園・保育園児含む)、中高生、一般の3部門。ジャンルは(1)自由詩(2)エッセー(随筆)(3)短歌・俳句・川柳などの定型詩-の3種類。(1)(2)は原稿用紙2枚、(3)は1枚以内。絵画や写真などの活用が可能。直筆で書いてもらい、審査会場で朗読してもらう。審査料は千円。

 9月1日から11月5日まで受け付ける(当日消印有効)。予備審査は来年1月、本審査は同年3月に行う。

 要項発表会は5日午後1時半から、旭市の飯岡保健福祉センター。問い合わせは囲む会事務局、電話0479(57)5769。

最終更新:6月1日(水)11時25分

千葉日報オンライン