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佐賀市の下水バイオマス、事業費膨らみ議会反発  「説明不足」3カ月で計画変更

佐賀新聞 6月1日(水)12時22分配信

佐賀市上下水道局が約48億円で計画している下水浄化センターのバイオマス事業で、事業費が大幅に膨らむ見通しとなっていることが31日、分かった。二酸化炭素(CO2)分離回収装置の設置など、新たな施設整備を計画に盛り込んだためで、10億円規模で増えるとみられる。設計予算を審査した3月に市議から説明不足が指摘されていたばかりで、事業を区別して全体像を示していなかったことに議会は猛反発している。

 当初は、下水道や食品会社の汚泥を利用し、バイオガス発電などに取り組む計画だった。ガスタンクや発電機の整備など約48億円の事業計画として市議会に説明、本年度予算で約9000万円の設計費を計上した。議会は可決したものの、費用対効果や計画の不透明さを指摘する意見が相次いでいた。

 この計画とは別に、実験中の藻類培養を実用化した後、進出企業にCO2を売却する事業なども計画していることを追加で説明した。新たにCO2分離回収装置、分離液供給施設などを整備する必要がある。2018年度に基本設計する予定だったが、国の補助金が前倒しで受けられることが分かり、48億円の当初計画に追加する形に変更し、設計を1年早めた。

 市北部の市清掃工場で整備しているCO2分離回収装置には約14億円かかっている。上下水道局は「前例がない事業で概算を示すのが難しい。清掃工場よりは小規模だが、現時点で整備費用を言うことはできない」としている。

 計画変更の説明を受けた市議の1人は「10億円単位で膨らむのは間違いない。概算費用が示されないと議論できない」と批判、別の市議は「3月議会で全く説明がなかった。議会無視ではないか」と憤った。可決した設計予算約9000万円の減額補正を求める声も上がっている。

 さらに、3月に市議会に示した9億円の投資効果は、今回説明した追加事業を含んで試算しており、当初計画だけの投資効果は年4435万円だった。

 田中泰治局長は「本来、3月の時点で説明しておくべきだった。説明不足を申し訳なく思っている」と陳謝した上で、計画変更に理解を求めている。

最終更新:6月1日(水)12時25分

佐賀新聞