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年度内に機種とルート提言、新交通システムの議論始まる 金沢市検討委

北國新聞社 6月1日(水)3時2分配信

 金沢市は31日、新たな交通システムの導入を探る検討委員会の初会合を市役所で開き、議論をスタートさせた。金沢駅を軸に、自動車に過度に依存しない交通体系を構築したい考えで、検討委は今年度中に機種やルートを選定し、山野之義市長に提言する。高齢化の進展とともに、北陸新幹線開業で「地域の足」の再編が急がれるが、コスト面など課題は多い。

 検討委は大学教授や西日本ジェイアールバス、北陸鉄道、国、県、県警の関係者ら9人で構成する。会合では山野市長が冒頭、金沢外環状道路山側幹線(山側環状)の全線開通などに触れ、「金沢の交通アクセスは劇的に変わった。新しい交通システムの方向性を出してほしい」とあいさつした。

 市側は昭和40年代から交通政策を検討してきた経緯を説明した。市のアンケートによると、62%が新交通システムを「導入すべき」「導入した方がいい」と回答したという。委員長の高山純一金大教授は「これまで棚上げしてきた『宿題』として、結論を出す時期にきている」と強調した。

 導入機種やルートに関する議論は非公開で進められた。市交通政策課によると、▽次世代型路面電車(LRT)やバス高速輸送システム(BRT)の地上方式▽ミニ地下鉄の地下方式▽モノレールの高架方式で、各委員が意見を交わした。ルートについては、金沢港から金沢駅を中心に、機種の特性による課題などを調べることを確認した。

 検討委は今年度中に3回程度の会合を開く予定で、市は検討委の提言を受けて来年度に新交通システムの方針をまとめる。19~22年度に新システムの導入に着手する目標を掲げる。

 ただ、実現のハードルは高い。建設コストが多大になるほか、金沢のまちなかは道路の拡幅が困難で、新たな公共交通を運行させる空間を確保するのが難しいとされる。定時性や速達性、安全性はもちろん、金沢の景観に配慮することも重要だ。石川はマイカー依存が高いため、住民の「意識改革」も必要となる。

 市は新交通システムの導入により、「集約型都市構造」への転換を図りたい考えだ。まちづくりにも大きく関わるだけに、「新幹線時代」に乗り遅れない対策が求められそうだ。

北國新聞社

最終更新:6月1日(水)3時2分

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