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景気低迷の長期化でブラジルの社会階層の構成に変動

MEGABRASIL 6月2日(木)9時4分配信

400万人が社会階層を移動

2013年以降の景気低迷の出口が見えないブラジルだが、2015年以降、経済危機が深刻さを増し、雇用の減少など市民生活に対する大きな影響が絶えず報じられている。

現地紙「オ・エスタード・ヂ・サンパウロ」の電子版「エスタダゥン」が5月28日づけで報じたところによると、長引く経済危機と失業率の上昇で、中流階級の家庭100万世帯が、より低い階層へ分類されることになったという。

一方でAクラスと呼ばれる富裕層では、月額収入が最低賃金880レアル(約21000円)の23倍、20800レアル(約66万円)を保っているとのことだ。

社会階層に下降の方向性が数字に出たのは2008年以来初めてとのこと。

2015年から2016年にかけて、ブラジル調査会社協会の調査によると、B2クラスと呼ばれる平均月収4900レアル(約15万円)の家庭が53万世帯増えたという。一方、C1クラスと呼ばれる平均月収2700レアル(約8万6千円)の家庭は45万世帯増加した。

収入がC1クラスよりも低い世帯では、厳しい状態が続いている。

C2クラス(平均月収1600レアル=約51000円)の世帯は65万増加している。さらに26万世帯は平均月収768レアル(約24000円)のDまたはEクラスに転落した。

「パーセンテージで見ると、これらの数字は小さく見えます。しかしながら、実数で見ると、90万世帯以上が貧困層に落ちたことになります。これが何を物語っているかは明白です」(ブラジル調査会社協会ルイス・ピリ氏)

この不況において、目を引くのはAクラスの状況だ。

物価上昇や失業率の増加から身を守るため余剰資金や財産の運用を行うことで、約11万世帯が新たにAクラスに分類されることとなった。

トータルで102万世帯、人数にして400万人が社会階層の移動を経験することとなった。大多数は不本意な移動である。

ピリ氏によれば、この不況において注目すべきは、多くの家庭で車や家などを比較的短い間に手放すことになっている点だという。

「これらを手放す場合、通常は決断にそれなりの時間がかかるものなのですが・・・」(ピリ氏)

左官工のマウリシオ・パエス氏はピリ氏の指摘事項を身をもって示している一人だ。パエス氏は短い期間に多くのものを失った。4年前、中古車を1万5000レアルで購入し、月に700レアル現金払いでスーパーマーケットで買い物をするのが日常だった。

「今では買い物の額は半分です。特売品を探し、カードを使って翌月に支払いをしています」(パエス氏)

子供たちは以前は毎日肉を食べ、冷蔵庫にはいつもヨーグルトがあった。今は3500レアル(約11万円)収入が減少し、食事は米と豆がメインで、卵を買うお金もない時があるという。そして近々、車を手放すことになるのだという。

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最終更新:6月2日(木)9時4分

MEGABRASIL

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。