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VAIO、統合破談も何のその。自力で海外事業拡大へ

ニュースイッチ 6月2日(木)7時37分配信

今期中に西欧と中近東に進出

 VAIO(長野県安曇野市)は、2017年5月期中に、パソコン販売で西欧と中近東に進出する。米国とブラジルに続く海外展開となる。設計・製造を同社が支援し、現地企業がVAIOブランドのパソコンを生産・販売する。同社は高機能(ハイエンド)製品に特化しており、高所得者層やブランド知名度のある地域で事業を拡大する。

 新たに進出する2カ国では、現地企業に生産・販売・サービスなどビジネス全般を委託することで、最小限の投資で現地でタイムリーに供給する体制を整える。同様の仕組みで事業展開しているブラジルでは、経済全体は不透明だが、高所得者層向けのため計画通りに販売できているという。

 一方、販売代理店を通じて15年10月から自社の製品を電子商取引(EC)サイトなどで販売している米国では、近く販売機種を切り替える。米国進出の第1弾であるクリエイター向けタブレットパソコン「Zキャンバス」に代わり、ビジネスマン向けノートパソコン「Z」と同「S13=写真」を発売する。日本と同様に、米国でも中長期でビジネスユースの販売を伸ばす。

 同社のパソコン販売はビジネス向けを強化する戦略が奏功し、16年5月期は前期比2倍に回復した。17年5月期は前期比で若干増加する計画。ブランドビジネスを展開するブラジル、西欧、中近東の販売台数は含まない。

<解説>
 富士通、東芝との統合話が出ていた頃も、社内外から「単独でやった方がいい」との声が大きかったVAIO。2014年にソニーから分社して以降、業績は徐々に回復。2016年は収益基盤を確固たるものにして、独自戦略で新たな成長を描くフェーズに入った。とはいえ株式の9割以上をファンドが握っている以上、出口戦略をどうするかは避けては通れないテーマだ。

 企業価値を高めた上でどこかに売却されるのか、IPO(上場)で生き残りの道を進むのか。パソコン企業が元気のない今、買われるとすれば全く別のジャンルの企業かもしれない。尖った製品とロボット製造などの蓄積した技術を武器に、単独で道を切り開いていく将来を見てみたい気もする。

最終更新:6月2日(木)7時37分

ニュースイッチ

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