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鉄スクラップ市況、関東で基調強まる。湾岸で集荷活発化

鉄鋼新聞 6月2日(木)6時0分配信

 関東地区で鉄スクラップ市況の基調が再び強まっている。輸出採算の改善を受けて湾岸ヤードで集荷が活発になり、周辺電炉メーカーの入荷が減少。一部メーカーで個別対応による買値引き上げの動きが指摘された。1日時点のメーカー実勢購入価格(H2)は1万8500~9千円どころ。湾岸価格(同)も1万8500~9千円の高値寄りと、ともに下値が500円方切り上がっている。一方、北関東メーカーは月初で入荷がやや鈍っているが「上げに転じるほどの強さはない」(購買担当)と様子見姿勢。中国製ビレット価格の動向などを含め、先行きには不透明感が根強い。

 5月中旬からの市況急落で湾岸価格(H2)はいったん1万8千円まで下落した。現状で船積みされる既契約分の輸出価格(同)は2万3千円以上のため、シッパーの採算は大きく改善している。急落後の底値気配を受けて、先週まで荷受け止めが目立った湾岸ヤードは買い意欲を強め、湾岸価格の安値は解消される動きとなった。
 これを受けて、値下げが先行していた周辺電炉メーカーの入荷も減少。必要な入荷量を維持するため、一部メーカーが個別対応で買値を500~1千円引き上げたとされる。
 一方、湾岸の影響が少ない北関東メーカーでは「(荷動きが増える月末環境から)月替わりして入荷は若干減った」(購買担当)とするが、減産のためほぼ必要量見合いの入荷状況。市中でも「上げ圧力は乏しい」(ヤード業者)と様子見ムードが大勢を占めた。
 さらに中国のビレット国内価格は290ドル弱で様子見とされる一方、輸出には先安観が指摘されるなど方向感がつかみにくい。また、関東鉄源協同組合が当初3~9日に予定していた1万トンの船積みは、7~13日にずれ込んでいる。

最終更新:6月2日(木)6時0分

鉄鋼新聞