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苦悩でいっぱいのマレー、ワウリンカとの準決勝へ [全仏テニス]

THE TENNIS DAILY 6月2日(木)17時0分配信

 フランス・パリで開催されている全仏オープン(5月22日~6月5日)は6月1日、大会11日目に男子シングルスの4回戦と準々決勝の一部が行われた。

 第2シードのアンディ・マレー(イギリス)は戦った準々決勝が非常に見応えのあるものだったというのに、その経験をまったく楽しんでいない様子だった。

マレーが地元フランスのガスケを倒して3年連続準決勝進出 [全仏オープン]

「個人的にすごくストレスがたまる経験だと感じたよ」とマレー。
 本当だろうか?

 自分のスタッフに向かって叫んだり、自分自身にぶつぶつと呟く。マレーは地元フランスの第9シード、リシャール・ガスケと対戦し、ガスケの支持者たちである多くの観客に対処しながら、最初の2セットの大部分で素晴らしいプレーとまずいプレーを交互に繰り返した。

 その後、ガスケを倒すために、ことを正しい状態に立て直し、ロラン・ギャロスで4度目の準決勝に進出した。スコアは5-7 7-6 (3) 6-0 6-2だった。

「あの厳しい雰囲気の中、試合のほとんどの部分でいいプレーをしたと思う」とマレーは試合後に言った。

 彼の次の相手は、ディフェンディング・チャンピオンのスタン・ワウリンカ(スイス)だ。ワウリンカは、世界55位のアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)を6-2 6-1 7-6(7)のストレートセットで倒して勝ち上がった。

 マレーは、ワウリンカよりもずっと厳しい時間を過ごしたのは間違いない。彼は、最初の2セットの双方で5-2とリードを奪っていたが、5-3からのサービスゲームでブレークされた。そして第2セットのタイブレークでは、1-3とリードされてあとを追うことになった。それは重要な瞬間だった。

「もし第2セットを取っていたら…」とガスケはのちに嘆いた。「まったく違った試合になっていただろう」。

 だがガスケは、第2セットを取れなかった。タイブレークで3-1としたあと、マレーがサービスエースを放ち、3-2となった。次のポイントは、マレーが打ったドロップショットにガスケは追いつき、彼のトレードマーク的ショットである片手バックハンドを打つため、ラケットを振った。ところがボールはネットのテープに当たり、マレーはそれを叩いて決め球としたのだ。流れはマレーのものとなった。

 ガスケが、1983年のヤニック・ノア以来となる、全仏オープンで優勝するフランス人となるところを見たいと、観客たちは『リーシャール』というコーラスで、彼を駆り立てた。彼らは、ガスケがポイントを落としたときでさえ声援を送った。ネット際のすさまじいラリーのやりとりの末に、結局ポイントを落としたガスケは、背中をコートに投げだし、腕、脚、シャツ、ソックス、靴と、すべてをさび色の土にまみれさせた。

 マレーの白い帽子にも、土の染みがついていた。彼は自分のこめかみに指を突きたて、「叩け、ただ叩け!」と叫んでいた。コーチのジェイミー・デルガドを含め、自分のゲストボックスにいる人々を見上げて、ほとんどの場合、より多くの反応を切望しながら、様々な不平の言葉を叫んでいた。

 男子ドローのトップハーフの準々決勝は、世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)対第7シードのトーマシュ・ベルディヒ(チェコ)、第12シードのダビド・ゴファン(ベルギー)対第13シードのドミニク・ティーム(オーストリア)の顔合わせとなった。

 これらの試合は2日、木曜日に行われ、マレーはその時間に自身の体制を立て直すことができる。

 水曜日にようやく準々決勝にたどり着いた彼らだが、驟雨のため、月曜には1ポイントもプレーされることはなく、火曜日にはたったの2時間ほどプレーされただけで、試合は水曜日に延期されていた。雨がスケジュールを締め上げ、選手たちは、4大大会に通常ある1日のオフを楽しむことはできず、決勝に至るためには数日連続で戦わなければならないことになる。

 パリの天気予報はさらなる雨が予見されており、日曜日に大会を終えられるかどうかは不確かな状況だ。見通しはそう明るくない。

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【男子シングルス準々決勝】※[ ]数字はシード順位

ノバク・ジョコビッチ(セルビア)[1] vs トマーシュ・ベルディヒ(チェコ)[7]

ドミニク・ティーム(オーストリア)[13] vs ダビド・ゴファン(ベルギー)[12]

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○スタン・ワウリンカ[3] 6-2 6-1 7-6(7) ●アルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)

○アンディ・マレー(イギリス)[2] 5-7 7-6(3) 6-0 6-2 ●リシャール・ガスケ[9]

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【男子シングルス4回戦】

○ノバク・ジョコビッチ(セルビア)[1] 3-6 6-4 6-1 7-5 ●ロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)[14]

○トマーシュ・ベルディヒ(チェコ)[7] 6-3 7-5 6-3 ●ダビド・フェレール(スペイン)[11]

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○ドミニク・ティーム(オーストリア)[13] 6-2 6-7(2) 6-1 6-4 ●マルセル・グラノイェルス(スペイン)

○ダビド・ゴファン(ベルギー)[12] 4-6 6-2 6-2 6-3 ●エルネスツ・グルビス(ラトビア)

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○アルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)6-2 6-4 6-4 ●ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)[8]

○スタン・ワウリンカ[3] 7-6(5) 6-7(7) 6-3 6-2 ●ビクトル・トロイツキ(セルビア)[22]

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○リシャール・ガスケ[9] 6-4 6-2 4-6 6-2 ●錦織圭(日本)[5]

○アンディ・マレー(イギリス)[2] 7-6(9) 6-4 6-3 ●ジョン・イズナー(アメリカ)[15]

(C)AP(テニスマガジン)

最終更新:6月2日(木)22時58分

THE TENNIS DAILY