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内々定辞退の回避に腐心 面接解禁で北陸の企業

北國新聞社 6月2日(木)3時8分配信

 1日に面接が解禁された来春の新卒採用で、北陸の企業が内々定辞退の回避に腐心している。経団連は6月に面接を始めるようルールを変更したが、学生の立場が強い「売り手市場」となっており、5月までに事実上の採用内定(内々定)を出す企業は多い。このため、解禁早々にもかかわらず、既に内定を得た学生に面接をすっぽかされる企業があった。

 「既に内々定を得て欠席する学生が目立つ。ルールは形骸化している」。クスリのアオキ(白山市)の採用担当者が嘆く。同社は5月に計画数200人の1~2割に内々定を出し、営業エリア外の大都市圏でも面接を進めるが「先行きは読み切れない」という。

 24人程度を採用予定の津田駒工業(金沢市)でも内々定を得た上で同社を受ける学生が散見される。同社は一定数の辞退を見越して選考を進め、7月から面接の第2ラウンドを予定する。今後は内定者の懇親会を開くなどして学生のつなぎ留めに力を注ぐ方針だ。

 北陸電力は経団連のルールに従い、1日に面接と小論文の選考を始めた。今春の実績より5人多い145人程度の定期採用を予定しているが、今年の面接応募数は若干減ったという。

 石川県内の電子機器メーカーは予定する二十数人のうち、5月中に数人に内々定を出した。担当者は「フライング気味に選考を始めた。大手と同じ土俵で勝負しても良い学生は来ない」と話す。インターンシップ参加者に最初に内々定を出すなど、学生が自社を選ぶよう工夫している。

 北川ヒューテック(金沢市)は1日、東京本社で説明会を開く予定だったが、参加するはずの2人が欠席したことから急きょ中止した。今年は昨年まで金沢、東京、大阪の3都市のみだった会場を東北や九州にも拡大しており、大手の選考に漏れた学生の受け皿となるために7、8月も継続開催するという。

 澁谷工業(金沢市)は説明会を大都市圏と北陸で集中開催し、コーセル(富山市)は開催数を増やしている。シキノハイテック(魚津市)の担当者は理系人材の不足が深刻だとして「大学訪問を通じて人脈を築き、さらにチャンネルを増やしたい」と語った。

北國新聞社

最終更新:6月2日(木)3時38分

北國新聞社