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24時間対応施設整備 国、県など双葉郡2次救急機関で方向性 

福島民報 6月3日(金)9時11分配信

 双葉郡の地域医療の整備に向けた国、県、関係市町村などの会合は2日、福島県福島市で開かれ、住民帰還を見据えた今後の2次救急医療機関の方向性をまとめた。24時間、365日体制で対応する救急科を郡内に設けるとしている。東京電力福島第一原発の不測の事態に備え、初期被ばくに対する医療設備も整える。事務局の県は7月にも運営主体や整備に向けた日程、立地場所などの案を示す。
 無休で対応する救急科については新たな施設を設けるか、既存の医療機関の建物を利用するかいずれかの方向で検討する。重篤な患者を福島医大付属病院や近隣の自治体にある医療機関に県のドクターヘリなどを活用して搬送する仕組みを作る。
 外部被ばく線量を測定する機器などを備え原発でトラブルや事故が発生した際には住民、廃炉に関わる作業員の初期治療も行う。
 福島医大をはじめ県内で医療支援を始めた広島大の協力を得て救急科に勤務する医師を確保する。
 政府は原発事故に伴う居住制限、避難指示解除準備の両区域を平成29年3月までに解除する方針を示している。住民帰還が本格化するのを控え、県は早急に施設の概要などを固め、来月中に開く次回の会合で公表する考えだ。
 県によると、原発事故発生から5年たった現在、双葉郡内の6つの医療機関のうち、広野町の高野病院を除く5つの医療機関は休診が続いている。緊急を要する重症患者は、いわき市などへの搬送を余儀なくされているのが実態だ。
 郡内では1日から、福島医大の医師が楢葉町の富岡消防署楢葉分署に待機し、重傷事故発生時に現場で初期治療を行う体制が整った。しかし、活動は平日の日中に限られているため、24時間の対応を求める声が上がっている。
 会合では双葉郡の町村関係者から「2次救急医療が整えば、住民の帰還が進む」「医師や看護師の確保が重要になる」といった意見が出た。

福島民報社

最終更新:6月3日(金)10時52分

福島民報