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中国銅管大手の浙江海亮、世界首位・金龍精密銅管の買収中止

鉄鋼新聞 6月3日(金)6時10分配信

 中国銅管大手の浙江海亮はこのほど、金龍精密銅管集団の買収を中止すると発表した。海亮グループは昨年11月に世界銅管首位である金龍グループの買収を発表。海亮の充実した管理体制と金龍の製造技術のシナジー創出を目指して準備を進めていたが、経済環境の変化などを受けて断念した。

 中国や東南アジアの市場では海亮・金龍とも日系電機メーカーのエアコン向けにも銅管を納入。海外では日系銅管メーカーとバッティングする局面もある。
 日系銅管各社ではこれまで圧倒的な生産能力を有する中国勢との激しい価格競争にさらされてきた。買収が実現すれば海亮・金龍双方の製品を用いるエアコンメーカーで銅管のシェア調整が行われ、商機が広がるとの期待感があったが今回中止が決定された。
 買収に必要な金額は約32億5420万元(約530億円)で、海亮では株式を発行するなどしてその資金に充てる計画だった。業界では「中国経済の環境変化を受けて海亮株式の価格が下がったことが影響しているのでは」(関係筋)との見方も。
 銅管世界首位である金龍の今後の動向に国内でも注目が集まっており、大手メーカーでは「客先からの情報収集を徹底するなどして注視したい」としている。ただ今回の買収断念による市場環境の激変を予測する見方は少ない。業界では「今のところ東南アジアなどでのさらなる値崩れの心配はない」との声や「2社統合による生産能力の絞り込みは当初から予測していなかったので、今後も状況の変化は小さい」との見方が中心となっている。

最終更新:6月3日(金)6時10分

鉄鋼新聞