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[社説]朝中の関係改善を非核化に向けた対話の契機に

ハンギョレ新聞 6月3日(金)7時39分配信

 
 中国を訪問した北朝鮮のリ・スヨン労働党中央委副委員長が今月1日、習近平国家主席と面談したのは、これまで冷え切ってきた朝中関係が新しいスタートラインに立ったことを示す。異変がない限り、朝中の関係改善は確実と見える。この変化が北朝鮮の核問題解決に向けた努力の強化に繋がるようにしなければならない。

 中国と北朝鮮は関係改善の必要性において利害が一致する。まず、北朝鮮は自国に対する国際社会の強い制裁・圧迫を、中国の力を借りて緩和しようとしている。これは、金正恩(キムジョンウン)労働党書記が習首席に送った口頭親書で「朝鮮半島と北東アジア地域の平和・安定を守護するため、中国と共同で努力することを望む」と述べたことに明確に表れている。また、中国は、北朝鮮に対する影響力を高めると共に、米国のアジア重視戦略に対応するためにも、北朝鮮との緊密な関係は切実だ。習首席がリ副委員長との面談で「朝中の友好協力関係を高度に重視している」と述べた理由がここにある。(今回の面談は)今後の両国間の高位級交流に繋がる可能性が高い。中国が北朝鮮に対し、かなりの規模の食糧支援に乗り出すことも予想される。

 しかし、両国のこのような試みは核問題と衝突せざるを得ない。北朝鮮側は、リ副委員長が習首席をはじめとする中国側に「核・経済並進路線をこれまで通り進める」意向を明らかにしたと強調している。核保有を既成事実化しようとする北朝鮮のこのような態度と関連し、習首席は「中国の朝鮮半島問題に対する立場は一貫しており、明確である」と述べた。朝鮮半島の非核化原則に反する核・経済並進路線は受け入れられないため、対話と交渉を通じて解決策を模索しなければならないということだ。中国のこのような現実的なアプローチは、北朝鮮が非核化の意志を示さなければ成果につながらない。6カ国協議をはじめ、意味のある対話を始めるためには、少なくとも北朝鮮を核実験凍結に導かなければならない。中国が今後担うべき役割だ。

 現在、韓米日は北朝鮮に対する制裁と圧迫の強化を推進している。特に米国は、習首席とリ副委員長の面談に合わせ、北朝鮮を「主要なマネーロンダリング憂慮対象国」に指定し、金融制裁を強化した。これは、6日から開催される米中の戦略・経済対話に向け中国を圧迫するためでもある。しかし、米国のこうした姿勢は、米中協力と北朝鮮にアプローチできる幅を狭めるおそれがある点で問題がある。北朝鮮が非核化の道を選ぶように圧力を加える必要はあるが、解決策は対話と交渉から見出すしかない。中国が北朝鮮に対するテコを強化できるようにするのは、他の6カ国協議参加国にも有用である。

 韓国政府は、朝中関係の改善が核をめぐる対話を始めるきっかけになるように、外交力を発揮すべきだ。今のように、北朝鮮に対する制裁の強化に埋没していては、大きな流れを見逃しかねない。北朝鮮の核活動の凍結や並進路線の放棄は対話の前提ではなく、中間目標にすべきだ。朝中関係が進展し、北朝鮮に対する制裁の効果が具体化する今年の下半期が重要な時期だ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月3日(金)7時39分

ハンギョレ新聞