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[ニュース分析]習首席、北朝鮮に制裁と関係強化の並進戦略を駆使

ハンギョレ新聞 6月3日(金)12時39分配信

歓迎されたリ副委員長一行と20分だけ面談

 
 金正恩(キムジョンウン)北朝鮮労働党書記の特使として中国を訪問したリ・スヨン党中央委員会副委員長一行が2日午後、3日間の短い日程を終え平壌(ピョンヤン)に帰った。 1日午後、北京の人民大会堂で中国の習近平・国家主席と面談したのが今回の訪中の核心だ。朝鮮中央通信は2日付で、習首席とリ副委員長の対話が「親善的な雰囲気」で行われたと報じた。 36年ぶりの労働党大会の結果を説明するため訪中した北朝鮮の代表団を、中国側が歓迎したことがうかがえる。

 朝中関係を「強化・発展させる」(金正恩委員長の口頭親書)、または「高度に重視する」(習首席)という耳触りのいい言葉が並べられたが、雰囲気は穏やかなものではなかった。そこには微妙な緊張と「省略」がある。中国の新華社通信は、習首席に会ったリ副委員長が(金正恩委員長を代理し)「新しい並進路線は少しも変わらない」と明らかにした事実を報じなかった。「新しい並進路線」は、金正恩委員長の党大会事業総括報告に基づき、「朝鮮労働党の恒久的戦略路線」に決定された「経済・核武力建設並進路線」を意味する。一方、朝鮮中央通信は、習首席がリ副委員長に「(朝鮮)半島問題に対する立場は一貫しており、明確である」として「北朝鮮の核」に反対する意向を重ねて表明し、関連国の「冷静と自制、疎通と対話」を強調した事実を報道しなかった。朝中両国とも面談の重要な内容を自分に有利に編集して報じたのだ。原則的に見ても、北朝鮮の並進路線と中国の「朝鮮半島の非核化」は正面から衝突しおり、折衷の余地がない。北朝鮮労働党機関紙の労働新聞は、関連記事を2日付3面の下段に小さく掲載した。いつもなら、金正恩委員長の口頭親書の内容が記載された記事は1面に大きく取り上げられたはずだ。

習首席、笑顔だったが面談は20分だけ 
両国のマスコミも敏感な発言の報道は避ける

北朝鮮との関係を断絶せず 
並進路線も黙認しない方式 
「中朝対立の落とし穴を避けるため」との分析も 

先月訪韓した戴秉国・元国務委員の発言が示唆 
「北朝鮮の党大会...意味のある変化」

 このような状況にもかかわらず、新華通信が公開した写真でリ副委員長を接見する習首席は笑顔を浮かべている。ただし、習主席は面会に約20分しか割かなかった。リ副委員長一行を乗せた車が人民大会堂に入ってから出てくるまで28分がかかった。本音を語り合う深い対話ではなく、儀典的な面談だったことを裏付けている。

 習首席の「笑み」と「約20分間の短い面会」の背景は、先月中旬に韓国を訪問した戴秉国・元中国外交担当国務委員の発言に糸口を見いだせる。戴秉国・元委員は訪韓期間中の非公開の晩餐で「韓国は朝鮮(北朝鮮)の第7回党大会の意味をあまりにも低く評価し、深く分析しようとしていないようだ」と不満を呈した。また「党大会の開催という事実自体が意味のある変化」とした上で、「中国は朝鮮の小さな変化も見逃さないようにしている」と強調したと、晩餐会に出席した元高官が伝えた。北朝鮮が36年ぶりの党大会の開催を通じて労働党と国家体制を正常化しようとする努力を、朝中関係の強化と北東アジア情勢の安定の土台にするという強い意志の表現だ。上海復旦大学のチョン・ジユン教授は、「習首席が核問題と他の問題を並行する中国式の『並進戦略』を駆使している」と指摘した。北朝鮮の並進路線を問題視し、すべての関係を断絶することも、並進路線を黙認することもしない、中国式の「核問題の解決と朝中関係の強化の並行戦略」ということだ。これと関連し、中国のニュースポータル「新郎網」は、「国際社会の多くの人々が中朝の対立を望んでいるが、これは両国にとって有益ではない」とし、「リ副委員長の今回の訪問は、中朝がこのような落とし穴を理性的に回避していることを示す」と指摘した。

 一方、リ副委員長が訪中期間中に100万トンの食糧を要求し、中国側がその半分の50万トンを支援することにしたという報道は、「事実ではないだろう」と外交部と統一部当局者は述べた。

イ・ジェフン記者、北京/キム・ウェヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月3日(金)12時39分

ハンギョレ新聞

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。