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65歳定年制度、依然多くの企業が再雇用を選択

エコノミックニュース 6月4日(土)20時12分配信

 2013年4月2日から開始された65歳定年制度。以前は一般的に60歳を定年としてきたが、現在は65歳までの定年延長が義務付けられている。本人から退職希望があった場合や就業規則で定めた選定基準の適用外である場合を除き、全ての企業労働者が65歳定年制のもとで労働契約を終結するのが原則だ。

 同制度の開始に伴い、事業者は「定年を65歳にまで引き上げる(定年延長)」「継続雇用制度を導入する(再雇用)」「定年の定めを廃止する」のいずれかの措置を取らなくてはならない。現在、多くの企業は再雇用を選択しているわけだが、定年延長とは天と地ほどの差がある。

 定年を65歳にまで引き上げた場合、引き続き今までと同じ待遇で仕事ができる。対して再雇用は、委託社員など労働条件を変更した上で雇用することを意味する。

 定年延長を導入している企業は少数ではあるが、15年末にはホンダ <7267> が国内自動車メーカで初めて定年を延長する方針を明らかにし、16年5月にはみずほフィナンシャルグループ <8411> が18年末までに定年延長を実現する意向を示した。

 定年延長のメリットは、手放したくない優秀な社員を残すことで戦力不足を補い、新入社員への指導を充実させることができる。デメリットは、雇用条件を引き継ぐことから企業の経済的負担が大きく、既存社員が残ることで企業の新陳代謝が滞るという指摘もある。

 再雇用は新たに雇用される形になるため、給与などの条件が悪くなる可能性が高い。メリットとしては、転職期間がなく慣れ親しんだ職場で働けることや、これまで培ってきた能力を発揮できることが挙げられる。事業者側にとっては、年功的に高額になっている賃金を支払い続けるよりも、一旦退職して条件を精算したほうがやりやすいというわけだ。

 一方、能力主義を基本とするアメリカでは、定年制度自体が存在しない。定年制度が定着している日本では定年制の廃止を導入する企業は少ないが、労働力となる高齢者や、経済上の理由で働かざるを得ない高齢者が今後も増加すれば、状況が変わってくるかもしれない。(編集担当:久保田雄城)

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最終更新:6月4日(土)20時12分

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