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防災拠点で揺さぶり、副大臣が配置案を説明 佐賀空港オスプレイ配備計画

佐賀新聞 6月4日(土)14時37分配信

知事「全体像かなり明らかに」

 議論のボールは佐賀県に戻ってきた。佐賀空港への新型輸送機オスプレイ配備計画で若宮健嗣防衛副大臣は3日、山口祥義知事が求めた「計画の全体像と将来像の明確化」に関し施設配置図を提示。知事は「かなり明らかになってきた」と評価、防衛省は「防災拠点」を持ち出し揺さぶりをかける。知事は内容を精査するとしたが、県民の賛否が割れる計画は諾否の検討に向けた新たな局面へ動き始めた。

 「資料で示すように駐屯地を整備したいと考えている」。県庁を訪れた若宮副大臣が配置図の説明を始めると、山口知事は時折メモを取りながら、真剣な表情で資料に目を落とした。

 「格納庫には何機ぐらい入るのか」「空港の駐車場と隣接しているのか」。率直な疑問をぶつけた後、「国防の重要性は認識している。一方で県民の安心安全に関わる課題はしっかり議論したい」と改めて計画と向き合うスタンスを強調。求めていた全体像、将来像が明確になったのかは「確認、精査する」と言葉を選んだ。知事は多くを語らず、両者の会談は予定より10分程度早く終わった。

 会談後、山口知事は記者団の取材に応じ、今回の説明について「計画の明確化に向けて努力してもらった」と受け止めた。記者団から議論のスタート地点に立ったのかどうか問われると「(計画の)大部分は出てきた印象がある。スタートかどうかは言葉の問題」と含みを持たせた。

 弾薬庫周辺の保安用地の範囲が示されなかったことには「国防の問題でもあり100パーセント明確になるとは思っていない」と配慮した。若宮副大臣も知事の印象を「現段階での提案をしっかりと受け止めてもらった」と手応えをにじませた。

 ただ、唐突に出てきた防災拠点の話は5月下旬、佐賀県が国に政策提案したばかり。山口知事は「関係があるのか分からない。どういう考えなのか確認させていただきたい」と戸惑いも。副大臣は記者団に、新たな部隊の配置や設備を追加する考えはないと説明した。

 「県民からの意見も出てくるだろうし、佐賀市や漁協との話もある。いろんなことを考えていく状況と思っている」と山口知事。県議会の中倉政義議長は、今回の説明が「議論の始まり」と述べた。計画の諾否の検討に向けた外堀は埋まりつつある。

最終更新:6月4日(土)14時37分

佐賀新聞