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22度目か、それとも初か、タイトル争いはセレナとムグルッサに [全仏テニス]

THE TENNIS DAILY 6月4日(土)12時0分配信

 フランス・パリで開催されている全仏オープン(5月22日~6月5日)の大会13日目、女子シングルス準決勝。

 世界1位のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)は世界58位のキキ・バーテンズを7-6(7) 6-4で破り、2年連続の全仏トロフィと22番目のグランドスラム・タイトル獲得に向け、さらに一歩近づいた。

 しかし、その試合のセレナの内容は、2試合連続で彼女のベストプレーには程遠いものだった。早い段階でバーテンズにリードを許し、第1セットだけで22本のアンフォーストエラーをおかしている。第1セットのセレナは、バーテンズがつかんだ2本のセットポイントを凌がなければならなかったが、何とかその危機を脱することができた。

 セレナは決勝で、世界4位のガルビネ・ムグルッサ(スペイン)と対戦することになった。これは、セレナの勝利で終わった昨年のウィンブルドン“タイトルマッチ”の再戦だ。ムグルッサは準決勝で、2011年全米オープン優勝者のサマンサ・ストーサー(オーストラリア)を6-2 6-4で破っている。

 土曜日に行われる決勝で、もしもセレナが勝つと、彼女はオープン化以降の最多記録である、シュテフィ・グラフ(ドイツ)が持つグランドスラム・タイトル獲得数「22」に並ぶことになる。それ以上の優勝数を誇るのは、24回のマーガレット・スミス コート(オーストラリア)だけだ。

 しつこい雨のせいで大幅にスケジュールが乱れた今年の全仏オープン。女子準決勝は、セレナ対バーテンズがフィリップ・シャトリエ・コートで、ムグルッサ対ストーサーがスザンヌ・ランラン・コートで、どちらも観客の少ないスタジアムで一斉に始まった。

 両試合とも、ネットを挟んだふたりの年齢と戦歴には大きな不均衡が見られた。34歳のセレナはバーテンズより10歳年上。32歳のストーサーはムグルッサより10歳年上だ。セレナは31回目のグランドスラム準決勝を戦ったが、バーテンズは初めて。ストーサーは2011年全米オープン・タイトル獲得の道のりを含めて5回目のグランドスラム準決勝だったが、ムグルッサは2回目だ。

 完全に雲に覆われた空の下、そして気温10度程の肌寒い空気の中、セレナのスタートはお世辞にもよいとは言えなかった。フルセットの末に挽回勝ちした木曜日の準々決勝と同じように、彼女はこの準決勝でも適切なヒッティング・ポジションに入ることができず、不安定にショットを乱発していた。

ムグルッサが初の決勝へ「少しナーバスになった」 [全仏オープン]

 一方のバーテンズは遠慮のないウィナーを放ちながら、あるいはセレナにミスを強いながら、フォアハンドの強打を続けた。セレナは、3本のバックハンドのミスにダブルフォールトを加えて第1セットの最初のゲームでブレークを許し、12分後に1-3と追いかける立場に立たされた。

 実際は、もっと悪い状態に陥る可能性すらあった。
 バーテンズは4-1とリードを広げるための3つのブレークポイントを握ったが、それをものにすることができなかった。その後、もう一度5-3リードの場面でセットポイントでもあるブレークポイントをバーテンズは握っている。しかしそれも、彼女は簡単なチャンスボールに見えたものをフォアハンドでネットにかけてしまう。そして、彼女のストロークが揺らいだのは、これが最後にはならなかった。

 バーテンズがふくらはぎに故障を負っていることを知っているセレナはドロップショットを使い始め、それが大きな効果を示すことになる。セレナはそのセット中に同じ方法で4ポイントを勝ち取り、その中には40分のプレーのあとに彼女の最初のブレークポイントを生み出した貴重な1本も含まれるのだ。セレナはそれを逃さずものにし、5-5と追いついた。

 バーテンズはタイブレークで7-6とリードし、ふたたびセットを取るチャンスを手にする。しかし、またもフォアハンドをミスしてしまった。そこからセレナがリターンエースを叩き込み、続いてフォアハンドのウィナーを決めると、雄叫びを上げたのだ。結局セットをものにしたのはセレナだった。

 しかしバーテンズはこの成り行きに煩わされる様子はなく、タイブレークのことは脇に押しやって、第2セットでふたたびいいスタートを切る。バックハンドのリターンエースを叩き込み、セレナのサービスゲームをラブゲームでブレーク。2-0とリードを奪ったバーテンズは、そこで笑みを浮かべたのだ。

 だが、セレナが反撃した。即座にフォアハンドのウィナーを放ってブレークバック。そして1-2からサービスをキープして2-2と追いつくと、勝利への道を突き進んだ。

 セレナとムグルッサの対決。
 ムグルッサは現在の女子テニス界のライジング・スターのひとりだ。セレナはムグルッサと対戦したこれまでの4回のうち3回で勝っているが、唯一の敗戦は2014年の全仏オープン2回戦で起きている。ムグルッサが6-2 6-2でセレナを破った。

 セレナはそれ以来、全仏オープンで一試合も落としていない。(C)AP(テニスマガジン)

最終更新:6月4日(土)12時0分

THE TENNIS DAILY

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。