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[社説]朴大統領アフリカ歴訪に合わせた恥ずべき「コリアエイド」

ハンギョレ新聞 6月4日(土)21時49分配信

 朴槿恵(パククネ)大統領のアフリカおよびフランス歴訪は、時期や内容などすべての面で「無駄な首脳外交」そのものだった。国内は経済と環境、安全すべての面で総体的な難局に陥っており、国外では朝鮮半島をめぐり緊迫した日々が続いている。にもかかわらず朴大統領はのんびりアフリカの国々を歴訪し、「セマウル運動」を自画自賛しているというのだから呆れてしまう。

 朴大統領がアフリカ歴訪中に積極的に進めた「コリアエイド」(Korea Aid)が、その代表的な事例だ。政府が「新たな韓国型開発協力(ODA)モデル」と広報しているこの事業は、医療機器、食品、映像機器などを移動式トラックに載せ町を巡回してサービスを提供するものだ。このプロジェクトは、オーナーシップ(Ownership)、アライメント(Alignment)、調和化(Harmonisation)といった国際社会が用意した開発協力の原則と基準をすっかり無視しているうえ、地元住民たちの意見やニーズも全く考慮していない。

 保健分野の計画を見ると、それぞれの国に車3台を支援し、「巡回診療」をしながら地元住民を検診し、衛生教育などを行うというのが計画の骨子だ。地元住民が切実に求めているのは、このような一過性の診療ではなく、村単位の保健所の拡充などを通じた日常的な医療サービスの改善であることを考えると、方向を完全に間違っている。ビビンバと国産米で作られた加工製品などの韓国料理を提供し、貧困層の栄養状態を改善するという計画はさらに嘆かわしい。韓国とは別の種類のお米と食べ物を主食とする地元住民の食文化を無視した一種の「韓食広報事業」に過ぎない。文化協力の名のもとに、平昌(ピョンチャン)冬季五輪の映像、K-POPミュージックビデオ、韓国映画などを映像トラックで上映するのも、韓流を広める事業と開発協力の事業を混同した浅はかな発想だ。

 コリアエイドは、政府の「2016~2017年の国際開発協力総合施行計画」に5月初めまで含まれていなかったが、朴大統領のアフリカ歴訪をきっかけに突然推進されたという。朴大統領が直接アイディアを出したという話も聞こえてくる。国際開発協力への理解がない政府省庁が、大統領の思いつきを裏付けるのに気を取られているから、このように開発協力とかけ離れたイベントが作られた。国際的な恥さらしだ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月4日(土)21時49分

ハンギョレ新聞