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住民主体で団地造成、川北町中島区 人口半減、高齢化を懸念

北國新聞社 6月4日(土)3時2分配信

 川北町中島区は、住民が主体となった住宅団地の造成に乗り出した。住民が往時の半分に減り、高齢化が進んでおり、まちの将来を案じて企画した。世代の偏りを抑えるため、第6期まで20年程度かけて整備し、第1期工事の25区画は6月下旬に完成する。地区主導で地権者をとりまとめ、行政の支援を得て行う団地造成は珍しく、人口減少社会のモデルケースとなりそうだ。

 明治政府が編さんした「皇国地誌」によると、中島区(宮竹新)は1876(明治9)年には167軒、726人が暮らしていた。1889(同22)年には186軒、853人まで増えており、現在は約半数の約110軒、約380人にまで落ち込んだ。

 まちの将来の姿を考えようと、2013年秋から地区ぐるみで議論を続けた。農振農用地になっていない「白地農地」が区の周囲に点在しており、人口を増やすため白地農地を活用し団地を造成することにした。

 関係者によると、住宅団地の造成は開発業者が地権者と個別に交渉したり、地権者が土地区画整理組合をつくったりするケースが多く、自治組織が地権者をとりまとめて業者に依頼するのはまれだという。

 中島区では第6期までで約4ヘクタールの整備を検討する。第1期は約7千平方メートルで、1区画約200~270平方メートルとなっている。住民が業者と相談して区割りや道路の位置などを決め、業者に整地などを依頼し、町が上下水道整備に協力した。既に複数の予約が入った。

 開発業者による大規模な団地造成では、新しい住民だけでコミュニティーをつくり、新旧の住民がうまく解け込みにくい点がある。このため、住居を構えた新住民には区を四つに分けた組織である「組」にそれぞれ所属してもらう。

 1期工事の完成を記念し、7月3日には地元コミュニティーの中心として活用されてきた静泉寺でハープ演奏会を開く。村本正庸区長(61)は「このままでは小学校がなくなる懸念もあった。地価も安く、子育てしやすい土地をぜひ若い人たちに購入してほしい」と話した。

北國新聞社

最終更新:6月4日(土)3時2分

北國新聞社