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沖縄戦鎮魂の千体仏、糸満市内に寄贈 滋賀の卯田さん

沖縄タイムス 6月5日(日)10時14分配信

 滋賀県の建築家で郷土史家の卯田(うだ)明さん(72)が製作した木彫りの仏像千体が、糸満市米須にある私設美術館に寄贈され、4日に展示作業を終えた。卯田さんは、多くの一般住民が犠牲になった沖縄戦の報道を目にし、沖縄へ奉納展示を決意した。「沖縄戦で亡くなった多くの霊を鎮めたい」と話している。
 卯田さんが仏像の製作を始めたのは、焼却処分されていた木材を再利用したことがきっかけ。地域活動などをしながら約8年をかけ千体を完成させた。沖縄への寄贈を考えていた中、滋賀の自宅の近所に、糸満市の私設美術館キャンプタルガニーの親族が住んでおり、仲介を受けて作品の寄贈が決まった。
 ベイヒ、アカマツ、クスノキなど約50種類の材木を用いて1体づつ、すべて手彫りで製作。千体の仏像は「千体(せんたい)仏(ぶつ)」と呼ばれ、亡くなった人々への供養や鎮魂の意味が込められているという。
 4日に作業を終えた卯田さんは「沖縄戦では戦争と関係のない多くの人々が亡くなった。その霊を鎮めたいとの鎮魂の思いから作品を寄贈した」と説明した。
 同美術館は土、日、月曜日に開場。5日には仏像の完成の際に営まれる「開眼法要」が行われる予定。(学芸部・与儀武秀)

最終更新:6月6日(月)19時57分

沖縄タイムス