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日本vsボスニア・ヘルツェゴビナ 試合2日前のハリルホジッチ監督会見要旨

ゲキサカ 6月5日(日)18時29分配信

 日本代表は5日、試合会場の市立吹田サッカースタジアムで公式練習を行い、7日のキリン杯決勝ボスニア・ヘルツェゴビナ戦に向けて調整した。練習前にはバヒド・ハリルホジッチ監督が公式会見に出席した。

●バヒド・ハリルホジッチ監督
「我々は2試合勝つために参加している。ブルガリアとの素晴らしい試合は終わった。決勝はレベルの高い試合になると思う。(ボスニア・ヘルツェゴビナは)ランキングでも20位に入っている。(準決勝とは)まったく違うレベルだと思う。相手は移動もあって疲れているところがあったが、2試合目は良くなるだろう。ボスニアのほうが強いと思う。ただ、2試合目もいい準備をして、勝つトライをしていこうと思う」

―監督とも縁の深い国だが?
「ボスニア・ヘルツェゴビナには特別な感情がある。ボスニア・ヘルツェゴビナは第1の母国。フランスが第2の母国だ。知っている関係者もいる。そういう感情もあるが、フットボールの試合はすべて勝ちに行く。グラウンド上で勝利したいと思う。それは私だけのためでなく、チームのためだ。1試合が終わったあと、さらに目的が上がった。ブルガリア戦で多くの人が驚いた。それを2試合目でもう一度確認したい。とはいえ、7点をもう一回取るのは難しいだろう。日本の歴史上どんなことがあったか分からないし、欧州の強豪相手に7点取ったことがあるかは知らないが、このような結果があっても冷静さを失わないようにしないといけない。我々が強豪国になったわけではない。確かにこのチームは伸びてきたが、まだまだたくさんのことを伸ばさないといけない。2失点に関してもみんなと分析した。特に国内組に要求したが、何人かの選手は体脂肪率に問題がある。もしかしたらそれが原因でA代表にいられないかもしれない。

(香川)真司と本田に関しては少し問題がある。これからも我々と一緒に戦ってほしいが、難しい状況かなと思っている。しかし、それは逆に他の選手にとってチャンスでもある。こういった相手にどのような反応が起きるか見てみたい。1試合目より観客が多いのではないかと期待しているが、このチームがブルガリア戦でやったことをもう一回見せられればと思う。ボスニアはデンマークに対して良い試合をした。彼らも新しい選手を出している。(後半途中に退場者を出したボスニア・ヘルツェゴビナは)10人でさえ、(同点に)追いついて最後に勝った。フィジカルも非常にあるが、テクニックもある。しっかり戦術的な準備をしないといけない」

―香川と本田は難しいということだが、システムに変更はあるか?
「システムに関して大した変更はないと思う。ゲームプランが一番大事になる。ボールを持っていないときにどうしたらいいか。我々がボールを持ったときに何をすべきか。この10日間、あるドキュメントを用意してきた。日本のアイデンティティーはどういうものか。この方向性でいいのか。守備面、攻撃面で伸ばさないといけないところはどこか。FKの攻撃、守備のところも強調した。こないだの試合でもコンビネーションから得点した。トレーニングを続けて、さらにいろいろ伸ばさないといけない。発展するためにどういうことをやらないといけないか。フィジカル的にトップでないといけない。海外組は疲労がたまっている。しかし、国内組にはまだまだ十分な準備ができていない選手がいる。各個人にメッセージを与えた。A代表でプレーしたければ、できるだけ個々を伸ばさないといけない」

―勝つ文化は付いてきていると思うか?
「これはトライで、命令ではない。1試合、2試合で勝つ文化ができるわけではない。時間をかけ、トレーニングをしていかないといけない。練習中でも、負けたときに冗談を言っている選手がいたので注意した。負けたときはトレーニングでもガッカリしてくれと。テニスフットやミニゲームをやるが、負けそうな選手はすぐに捕まえて一言言う。ちょっとした会話、ちょっとしたトレーニングでも、メッセージは『勝て、勝て、勝て』だ。強豪国はそういうものを持っている。難しい状況でも、強豪国はゲームをコントロールできる。バルサもレアルもマンチェスター・ユナイテッドにも難しい時間帯はある。アレックス・ファーガソンもそういうことを言っているが、彼がマンチェスターに勝つ文化を植え付けた。

 私もW杯を経験しているが、ドイツと対戦したとき、我々にも難しい時間があった。選手がパニックに陥った時間帯もあった。あと少しで勝つところまで行ったが、勝つことはできなかった。強豪国はそういうところを管理できる。我々はいつもトップでできるわけではない。しかし、チームのスプリットとして『勝つ』という言葉が存在しないといけない。就任から1年3か月が経ったか、映像を何本見たか分からない。就任する前の日本代表も見た。前回のW杯も見た。ある時間帯は日本が相手をリスペクトし過ぎていた。アイデンティティーについて言ったのは『まず自分をリスペクトしなさい。そのあとに相手をリスペクトしなさい』ということ。それはこれまでとまったく異なるフィロソフィーだと思う。

 このプロセスは難しく、長い。私は合宿でしか選手と会わない。このあと3か月、選手とは会わない。3か月後、何人が覚えているだろうか。彼らが紙を持って、これが我々のアイデンティティーだというのを忘れないでいてほしい。私も試合前にブルガリアから7点取るとは思わなかった。しかし、取ったゴールに偶然はなかった。PKは別としても、組織的に美しいアクションがあった。個人で3人、4人、5人を突破したのではなく、初日からずっとトレーニングしてきたことが報われた形だった。特にオフェンスのアクションで日本の長所が出た得点だった。

 1月から私だけでなく、いろんなスタッフがいろんなところに行った。私はミラノに行って(本田)圭佑や(長友)佑都と会い、ドイツでも各自と話した。食べるために話したわけではない。日本にも良い食事がたくさんあるからね(笑)。だんだん日本の食事が好きになってきた。それはともかく、とにかくディスカッションをたくさんやってきた。オカ(岡崎)についてはもう話したが、A代表とレスターは違う。真司も本田もそう。クラブとは全然違う役割をしてもらっている。ただ、真司がジャンプしながらヘディングシュートをすることを想像できただろうか。私はトレーニングで真司にそれをずっと言ってきた。ディスカッションとトレーニングがあって、こうなったのではないか。強豪国になるにはまだまだ遠い道のりがある。もしかしたら明後日、シンガポール戦と同じ状況が起こるかもしれない。しかし、私は楽観的でいられる。いい道を歩いていると思う。

 特に国内組はハイレベルが何かを素早く理解しないといけない。トレーニングでも彼らは高いインテンシティーに長く付いてこられない。国内組のトレーニング状態をフィジカル的に高めないといけない。浅野、大島、(小林)祐希に関して、彼らの様子には満足している。みなさんも見たように、浅野はボスになってしまった。自分でPKを取って、自分で勝手に蹴った。21歳でボスになれるなんて信じられない。そういう変化があったのかもしれない」

―ブルガリア戦の2失点の原因は?
「簡単に分析すると、デュエルに2回負けた。私がずっと言っているデュエルだ。フィジカルパワーで負けた。フィジカル的にやられた。疲労が見られた状態もあった。このレベルでフィジカル的に準備できていない人間がいたということ。そこは伸ばさないといけない。海外組の全員が先発を奪っているわけではない。(クラブで)90分間プレーできない選手はフィジカル的にトップでいられない。そういうときはすぐにコンタクトを取って、個人のトレーニングをしろと電話で伝える。爆発的なスピードのトレーニングを試合と同じ負荷でやってくれと。しかし、どのようなトレーニングも試合には勝らない。ボスニア戦では、空中戦はかなり厳しくなるだろう。我々に185cm以上の選手はほとんどいないが、彼らにはたくさんいる。そこは我々にとって問題になる。そういう相手にどのような対応をするかがテーマになる。1試合目とはまったく違う。デンマークにも大きな選手がたくさんいる。日本がこれから伸ばさないといけないところがあるとすれば、このような空中戦にどのように対応するかというところだろう」

最終更新:6月5日(日)21時1分

ゲキサカ

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