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沖縄の入れ墨「ハジチ」に魅かれたギリシャ出身美術家 11日から作品展

沖縄タイムス 6月6日(月)9時59分配信

 【ウォード麗奈通信員】ロンドンを拠点に活躍する現代美術家フロソ・パパディミトリオウさん(ギリシャ出身)が11日から、沖縄市にあるアート複合施設アーケイドで「ハジチ(針突)」をテーマにした滞在制作展を行う。先月25日に沖縄入りし、週末の展示会へ向けてリサーチ、制作に励んでいる。
 作品に、日本の伝統的な入れ墨を取り入れたいと考えていたというパパディミトリオウさん。昨年、日本を旅行した際、沖縄での滞在期間が長かったことから沖縄のタトゥースタジオを調べたところ、かつて沖縄の女性が手にハジチを入れていたことを知った。
 「その模様と、高齢女性の手の甲に施されたハジチの力強いイメージに魅力を感じ、もっと知りたいと思った」。歴史にも興味をそそられ、ハジチの模様が持つ意味などに感化されたのを機に、ハジチに関する作品を制作しようと決めたという。
 パパディミトリオウさんは母国ギリシャで応用美術、イラストレーション、グラフィックデザインなどを学んだ後、グラフィックデザイナーとして広告代理店などで勤務。2006年に渡英し、ロンドン大学大学院バークベック校でアートポリシー&マネージメント修士課程を修了。キュレーター、イベントオーガナイザーとして活動する傍ら、積極的にアート活動も行っている。
 絵画、彫刻、インスタレーションなどひとつの形態にこだわらず、ヨーロッパ、アメリカ、沖縄を含むアジア諸国で幅広く活動している。「今回の展示会で、沖縄の人たちに自分の地域に根づいていた伝統を、または現代世界における伝統の役割などについて意見交換する場を持ってほしい」と話している。 
 同展は正午~午後6時。初日は午後7時からパパディミトリオウさん自身によるアーティスト・トークが行われる。

最終更新:6月6日(月)9時59分

沖縄タイムス