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上海株 準備預金額の計算方法の調整や元高など堅調が続くか

ZUU online 6月6日(月)18時10分配信

■先週の中国株式市場

 上海株 MSCI新興国市場指数の採用期待などから 大幅反発

◆先週の概況

先週の中国株式市場は大幅に上昇しました。上海総合指数が週間で4.2%高と7週ぶりに反発となったほか、ハンセン指数も1.8%続伸しました。

先週の上海総合指数は、6月に本土市場がMSCI新興国市場指数に採用される可能性が高まったとして資金流入への期待から1週間を通じて堅調な推移となりました。5月31日に節目の2,900ポイントを回復した上海総合指数は、6月1日に小反落したものの、その後は持ち直し堅調な展開が続きました。

■香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

◆上昇

外資系証券の強気の投資判断を受けて電力のチャイナリソーシズ (華潤電力・00836)が週間で8%近く上昇しました。また、不動産株も揃って賑わいました。なかでも経済の減速は業績への影響が限定的と発表したヘンダーソンランド (恒基不動産・00012)が週間で6%超値上がりしたほか、経営層の調整が一段落となったとの見方が好感されリソーシズランド (華潤置地・01109)も5%余り上げました。

さらに、中国・深セン市場との株式相互取引の開始が近く発表されるとの観測からホンコンエクスチェンジ (香港証券取引所・00388)が大きく買われました。

◆下落

先々週に大きく上げていたカジノのサンズチャイナ(金沙中国・01928)が利益確定売りに押され週間で4%超下落しました。また、冴えない業績発表に加え、相次いだ投資判断の引き下げも嫌気され食品大手のティンイー (康師傅・00322)が3%余り下落しました。

さらに、2016年3月期の決算が6年ぶりの赤字となったことに加え、米グーグルが保有株を売却したとの報道も売り材料となり、パソコン大手のレノボグループ (聯想集団・00992)が週間で2%以上値下がりしました。

■先週発表された主な経済指標

◆6月1日 中国製造業PMI 5月 50.1 市場予想 50.0 前月 50.1

5月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.1と市場予想の50.0を小幅に上回って、前月から横ばいとなりました。内訳をみると、新規受注(51.0→50.7)が小幅に悪化したものの、生産(52.2→52.3)、雇用(47.8→48.2)、在庫(47.4→47.6)が僅かに改善しました。

◆6月1日 財新(Caixin)中国製造業PMI 5月 49.2 市場予想 49.2 前月 49.4

5月の財新中国製造業PMIが49.2と市場予想と一致し、前月よりも下回って小幅に悪化しました。

■今後発表される主な経済指標

◆6月8日 中国貿易収支 5月  市場予想 +556.0億ドル、前回 +455.6 億ドル
輸出 5月  市場予想 -4.2%、前回 -1.8%
輸入 5月  市場予想 -6.8%、前回 -10.9%

5月の中国の輸出は前年比4.2%減、輸入が6.8%減と予想されます。したがって、5月の貿易収支が556億ドルと前月から増加しそうです。

◆6月9日 消費者物価指数(CPI、前年比) 5月 市場予想 +2.3%、前回 +2.3%

一部食料関連価格が上昇したことを受けて、5月のCPIは前年比+2.3%の増加と前月から横ばいと予想されています。

◆6月9日 生産者物価(PPI、前年比) 5月 市場予想 -3.1%、前回 -3.4%

5月の原油をはじめとした原材料価格が上昇したことが追い風となり、5月のPPI は前年比-3.1%と減少幅が前月から縮小すると見込まれています。

■マーケットビュー

◆上海株 準備預金額の計算方法の調整や元高など堅調が続くか

先週の上海総合指数は人民元建てA株がMSCI新興国市場指数に採用されるとの期待が強まったことで7週ぶりの反発となりました。買いが先行した上海総合指数は、5月31日に3.3%高と大きく上昇し心理的な節目の2,900ポイントを回復すると、週半ばの6月1日こそ小幅に下落したものの、その後も堅調に推移し週間で4.2%高となりました。

先週のハンセン指数は続伸しました。本土市場の上昇を好感しハンセン指数は週を通して買いが優勢となりましたが、米雇用統計を見極めたいとの思惑もあって上値はやや限定的となりました。6月3日には一時節目の21,000ポイントを上回る場面もありましたが、結局21,000ポイントを維持できずハンセン指数は週間で1.8%の上昇となっています。

今週の上海総合指数は堅調な展開が続きそうです。先週末に中国人民銀行が7月15日から市中銀行に課している準備預金額の計算方法を変更すると発表したことで、短期金融市場におけるボラティリティが抑えられるとの見方が好感されそうです。

加えて先週末に発表された冴えない米雇用統計を受けてドル安元高となっているとから短期的な資金流失懸念も和らぎそうです。さらにMSCI新興国市場指数に採用される可能性も期待も引き続き材料視されそうです。こうしたなか上海総合指数は利益確定売りをこなして節目の3,000ポイントを回復できるかがポイントとなりそうです。

今週のハンセン指数は節目の21,000ポイントを試す展開となりそうです。ハンセン指数が先週までの3週間で6%余り上昇していることに加え、先週末の米国株の下落もあり、週明けのハンセン指数は軟調なスタートとなりそうです。

しかし、米雇用統計を受けて米FRBによる早期利上げ懸念が後退していることや、香港と深センの市場間の相互取引の開始を巡る思惑などが相場の支えとなりそうで、利益確定の売り一巡後には節目の21,000ポイントを試す場面もありそうです。

林宇川(TonyLin)
マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部

最終更新:6月6日(月)18時10分

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