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サイバーコネクトツー20周年記念プロジェクト・松山洋氏の47都道府県行脚講演がスタート!

ファミ通.com 6月6日(月)22時20分配信

●松山社長が全国を巡るファンミーティング、いよいよ始動開始!
 2016年2月に20周年を迎え、ますます精力的な活動を続けるサイバーコネクトツー(以下、CC2)の代表・松山洋氏が、同社の20周年記念プロジェクトの一環として行う、“会いに行ける社長プロジェクト 松山洋とあそぼう 全国行脚”が、2016年5月25日、山口県よりスタートした。同企画は、全国47都道府県を松山氏がひとりで周りながら各地の学校などで講演を行い、ファンミーティング(飲み会)も開催するという、ゲーム業界では前代未聞のプロジェクトとなっている。ここで、全国行脚初日となる5月25日、東亜大学とYICビジネスアート専門学校にて行われた講演会とファンミーティングの模様をお届けする。

 本公演は、“サイバーコネクトツー ゲームクリエイターセミナー 2016”として、移り変わりの激しい業界を20年渡り歩いて生きたゲーム開発会社・代表としての立場から、現在のゲーム産業をとりまく状況から、ゲームソフトがどのように作られていくのかといった、ゲーム開発の流れに、学生たちとの質疑応答によるディスカッションといった3部で構成。
 まずは第1部となるCC2についての説明とともに、ゲームデベロッパー(開発会社)とはどういった仕事を行っているのかについての説明が行われた。

 まず始めに、“ゲームパブリッシャー”と“ゲームデベロッパー”の違いについての解説が行われた。松山氏は、一般的にゲームメーカーというと、バンダイナムコエンターテインメントやソニー・インタラクティブエンタテインメント、スクウェア・エニックス、セガなどのように、ゲームソフトの販売を行っている会社をイメージする人が多いが、これはじつは“ゲームパブリッシャー”(出版社、発行者などの意)と呼ばれるもので、これとは別にゲーム開発を専門に行う会社“ゲームデベロッパー”が存在し、この2種類の会社をひっくるめてゲームメーカーであると説明。CC2は、このゲームデベロッパーとしてこれまで活動を行ってきており、多くのゲームパブリッシャーとタッグを組んで数多くの作品を生み出してきたというわけだ。

 ゲーム開発については、近年のタイトルは開発期間、人数ともに増えていく一方だが、職種として分類すると、おおまかに以下で紹介する4種類に分類できるとのこと。
・ゲームデザイナー
 どういったゲームがお客様に「おもしろい」、「遊んでみたい」と思われるのか、どのような作品が市場に受け入れられるのかなど、ターゲットや市場にあわせてゲームのアイデアを考える役割。アイデアが出たら、ゲームの設計図となる企画書にまとめあげ、より詳細な項目を記載した仕様書を作成。この仕様書をもとに、アーティストやサウンド、プログラマーも作業に着手することになる。
・アーティスト
 仕様書にあわせて、実際に動かすグラフィックを作っていく。まずはキャラクターグラフィックにアニメーションを付け、ステージとなる背景の制作や、(ワザによって発生する火花やケムリなどといった)エフェクトのほか、各種情報をユーザーにわかりやすく伝えるユーザーインターフェース(UI)などを作っていく。
・サウンド
 ゲーム中に発生するさまざまな効果音や音楽の制作など、音響面全般を制作。ゲームキャラクターに命を吹き込むセリフの収録や、主題歌などのレコーディングも行われる。
・プログラマー
 仕様書をもとに、アーティストやサウンドチームが用意した材料を使って、実際のゲームとして動かすためのプログラムを担当。おもにC言語というプログラム言語を用いるが、近年は別途ネットワーク周りのプログラムも別に構築する必要があるとのこと。

 最後に全体のバランス調整やデバッグなどといった、想定していたバランスに近づけていく作業を行っていく。バランス調整も終わり、不具合も取り除かれた時点で、ゲームデータは完成となるが、このタイミングというのがゲーム発売のおよそ2ヵ月前。これ以降は、パッケージやディスクの物理的な生産に、広告や宣伝なども含めたプロモーション展開を行い、製作したタイトルを盛り上げるための活動を行っていく。なお、プロモーション展開はおもにゲームパブリッシャーの役目となるが、松山氏はゲームに合わせたコスプレを着てサイン会を行うなど、精力的な宣伝活動にも取り組んでいる。

 第2部・ゲーム開発の仕事の説明の最後には、ゲーム制作におけるやりがいについて、“自分が作ったキャラクターに触れたお客様に喜んでもらえたこと”や、“自分の手で世界を作り出せるところ”、“お客様に喜んでもらえたとき”など、CC2若手の現場スタッフからの声とともに紹介。いまのゲームソフトは、5~10人といった少人数では作ることができず、『ナルティメットストーム』シリーズでも120人くらいの人数で1年半~2年ほどかけて作られていると松山氏。それだけに、みんなで力をあわせて作った作品が完成したときの喜びはひとしおとのこと。
 松山氏自身も、そのゲームに興味がない、知らないといった無関心がいちばん気になることと言いながら、中古での購入でも、友だちに借りるのでもいいから、とにかくゲームに触って遊んでもらうことがいちばん嬉しいことであると語っていた。

 以上をもってCC2についての説明を行った第1部と、ゲーム開発の仕事について語った第2部が終了。ここからは学生たちによる質疑応答の第3部が行われた。以下に、実際の生徒たちとのやりとりを紹介していこう。

--CC2では入社に際し、どれくらいの職種を募集されているのでしょうか。

松山 大きく分けると、先ほどお話しした4職種(ゲームデザイナー、アーティスト、サウンド、プログラマー)です。グラフィック関連に絞ってお話しすると、CC2では12種類くらいに役割が細分化されています。おもなところでいうと、キャラクターのモデリング担当、それから背景担当、キャラクターに動きをつけるアニメーション担当、エフェクト担当、ユーザーインターフェース担当のほか、コンセプトアーティスト、ドラマ部分のカットシーン担当などです。ひとくちにアーティストといっても、いまは開発規模が巨大ですから、仕事を細分化して、ひとりひとり違う仕事をしているというのが現状ですね。

--アーティストの12種類の役割ですが、入社するときに決まるのでしょうか。それとも入社後に分かれていくのですか?

松山 我々ゲーム開発は、総合職ではなく、専門職です。そのため、「ゲーム開発ができれば何でもいいです」といった姿勢では、入社後にどういった仕事をしてもらえばいいのかわからなくなるので雇えません。ですので、履歴書と作品を提出してもらう段階で、どういった仕事がしたいのか、何が得意なのかを書いたものを明確にあげていただきたいですね。それを元に、仕事をやってもらうことになります。基本的にその人の個性、能力を活かすのが、我々クリエイティブの仕事になるというわけです。たとえば、「自分はSFが好きで、メカを描くのが得意です」といったことが分かっていれば、その人に向けた仕事が頼みやすくなりますし、結果的にいいものを作って貰えますからね。実際に入社したあとに、アニメーションの仕事をしてもらっているけど、必殺技のエフェクトもできるのではないかといったように、担当の仕事から派生した職種をしてもらい、仕事の幅を広げてもらうことはあります。

--いま現在、CC2で作っている作品はどれくらいありますか?

松山 いまはスマートフォン向けのゲームが2本、家庭用ゲームは5タイトルが動いています。発表しているものでいうと、スクウェア・エニックスさんといっしょにやっている『ファイナルファンタジーVII リメイク』があります。それ以外は、まだ発表していないので、ここで詳細は言えないですね(笑)。

--いままでお客様に言われて、いちばん嬉しかったことは何ですか?

松山 こうしていろいろなところでお話をしたり、タイトルの紹介をするときに、我々の作った作品を「知ってます、遊びました」と言ってもらえることです。これは褒められることが嬉しいということではなくて、タイトルを知ってくれていて、遊んでくれたことに対してになります。いちばん怖いのは、無関心なんです。なかには、「遊んだことはあるけど、微妙だった」と言われることもあって、そのときはもちろん傷つきます(笑)。ですが、「知らない」と言われるよりは嬉しいことなんです。「おもしろくない」って言ってくれるのって、その作品を知っていて、遊んでくれているってことじゃないですか。実際、クリエイターたちはTwitterやFacebookに、インターネットなどの書き込みはこっそり見ています。とくに大きな発表をしたあとは、いろいろな声が一気に出てくるので、そのときに「ダメだ」と言われている部分を一生懸命直したりもします(笑)。ちょっとして気配りで、皆さんが不満に感じている部分を少しでも軽減できるのであれば、配慮したいですからね。

--CC2は福岡本社と東京スタジオがありますが、東京では主に何をされているのでしょうか。

松山 基本的に福岡と東京で同じものを作っています。福岡と東京のそれぞれに『ナルト』チーム、『ジョジョ』チームがあって、博多に50人、東京に10人といった形です。なぜかというと、福岡と東京で、まったく違う作品を作っていると、せっかくの同じ会社なのに、まったくの赤の他人になってしまうんですよ。そうすると200人と30人の会社になってしまうので、コミュニケーションをしっかり取れるようにしています。すぐ近くにいないという制限があると、より必要な情報をしっかり取りに行こうという姿勢が生まれるので、弊社はそうしています。また、東京はいろいろなメーカーやメディアもあるので、たくさんコミュニケーションが取れます。ですので、東京スタジオのスタッフたちはたくさんの外部の人たちとコミュニケーションを取ってもらって、そこで得た情報を博多にフィードバックしてもらいます。東京スタジオはそのための拠点でもあります。それと、20周年の一環として今夏、カナダのモントリオールに3つ目のスタジオを作ります。こちらはいま工事の真っ最中ですが、5~60人くらいの規模になります。もし、外国で仕事したい方がいらっしゃったらいかがでしょうか(笑)。

--ソーシャルゲームよりもコンシューマーゲームに重点を置かれているのはなぜでしょうか。

松山 いまから5年くらい前の話になりますが、家庭用ゲームの売上がどんどん下がってきたんです。その代わり、ソーシャルゲームの売上が上がってきたのは、業界全体がそっちに行ったからということもあります。そもそも、子どもの数が減ってきているので、大人からお金を徴収するといった理由もあって、みんなソーシャルゲームに移行したところもあるんですね。結果的にゲームを遊ぶ人口自体が増えたことはよかったと思うのですが、やっぱり大きいテレビの前に座って遊ぶエンターテインメントというか、腰を据えて遊ぶゲームのほうがCC2は向いているのかなと思うところがあるのと、世界に目を向けると、まだまだコンシューマーゲームが全盛で、勝負できる市場なんです。弊社は、これから世界で勝負するタイトルを作っていくので、これからもっともっとコンシューマーゲームを強化して、世界中に対してアピールしていこうと思っています。

--ゲームの開発に2年くらいかかると言われましたが、その間に世の中の情勢が変わってしまって、当初の思惑と違ってきてしまうことなどはないのでしょうか。

松山 あります。それはそうですよね。2年前に作り始めるということは、3年前に企画を始めないと間に合わないんですよ。3年後に何が売れるかって、わかりますか? わからないですよね。ですので、いまこういったものがおもしろいんじゃないかと言うものを企画するんです。それを作っていると、どこかの会社が似たようなものを作ってきたりすることもあるんですよ。誰もが思いつくような、似たようなタイトルを作っていると、そういうことがあります。そうならないように、CC2は誰にも似ていないタイトルを作るようにしているので、あまり被ることはありません。また、時代時代で替わっていく世の中のトレンドに合わせる必要もあるんですよね。作り始めたときはそうじゃないと思っていたとしても、開発中に世の中がそっちに進んでいったら、途中で仕様の追加や変更は行って、修正・調整を行っていきます。例えるなら、未完成の飛行機を作りながら飛んでいるようなものですね。このように、着陸できるかどうかわからない状況を不安に思う人には向かないでしょうし、モンキー・D・ルフィのようにワクワクするタイプの人は、この仕事は合っていると思います(笑)。

■夜の部は居酒屋に場所を移し、ファンたちとの直接交流を実施!
 講演が終わったあとは、“会いに行ける社長プロジェクト 松山洋とあそぼう 全国行脚”夜の部とも言えるファンミーティング(飲み会)を開催。こちらは、普段は誌面やネットでは見かけるものの、直接触れあう機会はなかなかないファンたちと接する場ということもあってか、松山氏も終始ハイテンションで、参加者たちも含めて大盛り上がりの飲み会に。普段は聞くことができないオフレコ話も飛び出すなど、飲みの場ならではの雰囲気で、これまでにないファンたちとの交流の場となっていた。

 このファンミーティングは事前参加申込制となっており、ファンだけでなく業界関係者やメディアの方など、誰でも参加可能になっている。現在は和歌山県(6月10日開催)、奈良県(6月11日開催)、三重県(6月12日開催)、岐阜県(6月17日開催)、愛知県(6月18日開催)、静岡県(6月19日開催)、兵庫県(6月24日)、大阪府(6月25日開催)、京都府(6月26日開催)、滋賀県(6月27日開催)のイベントの申込を受付しており、それ以外のイベントも現在準備中となっている(6月6日現在の情報)。
 詳しくはCC2設立20周年特設サイトを参照してもらいたい。

サイバーコネクトツー設立20周年特設サイト
http://www.cc2.co.jp/20th/(⇒こちら)

 設立20周年を迎え、いまや押しも押されぬヒットメーカーとなったCC2の社長自らが全国47都道府県を巡り、各地の学校での講演やファンと直接接するミーティングを行う“会いに行ける社長プロジェクト 松山洋とあそぼう 全国行脚”も始まったばかり。足かけ4ヵ月(予定)ほどで全国を回る予定となっているが、詳しくはサイバーコネクトツー設立20周年特設サイトを参照してもらいたい。

 全国巡りの締めくくりには、CC2がプロデュースするサウンドユニット“Lien -リアン-”の特別ライブイベントも予定しており、さらに今年はカナダ・モントリオールスタジオの設立や新家庭用ゲーム機向けタイトル“ヴェノム”の発表など、設立20年を経てますます勢い盛んなCC2のこれからの活躍は、引き続きファミ通.comでも追い続けていく。松山氏がどこに向かって走っていくのか、これからも目が離せない日々が続きそうだ。

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最終更新:6月6日(月)22時20分

ファミ通.com

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。