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パンクからキャラソン・アニソンまで、SONARを駆使するパフォーマー&コンポーザー、エンドウ.(GEEKS)の曲作りの秘密を聞く vol.2

BARKS 6月6日(月)11時49分配信

自身がフロントマンを務めるバンド、GEEKSでほとんどの楽曲の作詞・作曲を手がけるほか、他アーティストへの楽曲提供も積極的に行っているエンドウ.。そうした提供楽曲は、GEEKSのハードなテイストと対照的に、ももいろクローバーZや佐藤聡美、アニメ「それが声優!」「戦勇。」など真逆な印象のものも多い。ゴリゴリのパンクから、かわいい女の子キャラが歌うアニメソングまで、幅広い楽曲づくりの秘密はどこにあるのか? エンドウ.に音楽経験や制作環境について聞くインタビュー。第2弾では他アーティスト、TVアニメへの提供楽曲について聞いた。なお、今回のインタビューは、エンドウ.が楽曲制作においてはDAWソフト「SONAR」を使用しているという縁から、SONARの国内販売元であるティアック/TASCAMの加茂尚広氏とともに同社のショールームであるGibson Brands Showroom Tokyoで行われた。

■ももクロ「バイバイでさようなら」のコーラスは1人で32人分をSONARで録音

―― 提供楽曲の数々を聞いてびっくりしたんですよ。とてもハードなギターの方が作るものとは思えないなというところもあって。一番びっくりしたのはイヤホンズの「あなたのお耳にプラグイン!」。

※「イヤホンズ」は、新人声優の高野麻里佳、高橋李依、長久友紀による三人組ユニット。当初は4コマまんが「それが声優!」(原作シナリオ:あさのますみ / 作画:畑健二郎)に登場する主人公による架空のユニットだったが、同作品のアニメ化にあたり主役を演じる3名による声優ユニットとなった。TVアニメ「それが声優!」とともに2015年6月デビュー。エンドウ.が手がけたのはアニメのエンディングテーマとなった「あなたのお耳にプラグイン!」(2ndシングル「それが声優!」に収録)は、キャラクター3人のかわいさを前面に出した楽曲。3人の掛け合いによるラジオ番組風の構成で、各話の内容にあわせて歌詞(セリフ)が異なることでも話題に。エンドウ.はこのほかイヤホンズの1stアルバム「MIRACLE MYSTERY TOUR」(2015年11月リリース)の収録曲も提供。

エンドウ. (笑)

―― もう、これだめだクセになるわ、みたいな。あと、ニンジャ・スレイヤーとか。ゴリゴリじゃないですか。

エンドウ. ああ、そうですね。あれはGEEKS名義なので、完全に。

※「ニンジャスレイヤー」はブラッドレー・ボンドとフィリップ・N・モーゼズ原作の小説作品。2010年より有志が日本語訳をTwitter上で連載、2015年よりインターネットの動画サイトでアニメ配信がスタート、2016年4月より地上波でも放送中。エンディングテーマを毎回異なるアーティストが手がけていることでも注目を集めた。GEEKSはオリジナル版の第16話に「NINJA SOUL」を提供。GEEKSらしいギターサウンドとシンガロングが魅力のナンバー。

―― で、ももクロの「バイバイでさようなら」は、ちょっと意表を突かれました。

※「バイバイでさようなら」は、ももいろクローバーZの3rdアルバム「AMARANTHUS」収録曲。エンドウ.は作曲・編曲を担当。

エンドウ. そうですね。あんまりバンドっぽくはないですからね。

―― 男声のテノールみたいな声があったじゃないですか?

エンドウ. あれは全部僕の声です。全部SONARで録ってますよ!

―― 重ねて重ねて?

エンドウ. そうなんですよ。

―― ほぉ! ああいうアレンジってオーダーがあるんですよね?

エンドウ. そうですね。「バイバイでさようなら」の時は「死をテーマにした曲だから、なんか死神っぽい声とか入れたいなあ」とか言われてたんで、じゃあって僕が1人で32人分SONARで……。

―― 32人分!

エンドウ. GEEKSってコーラスがすごく多くて、クイーンっぽいのとか、いろいろやってるんですけど。いつも200トラックくらいいっちゃうんですよ。コーラスもちゃんとみんなで「せーの」でレコーディングすると、それっぽい雰囲気で録れるんですけど、一人一人のクオリティをきっちり揃えるまでに、すごく時間がかかるので。一人で多重録音したほうが後でコントロールもしやすいし、重なった時に統制のとれた声が作れるので。基本的に僕は200トラックぐらいはいっちゃうんですよね。普通のレコーディングだと、みなさんブースに「じゃあみんなで録ろう」って5、6人入ってステレオで録ったり1本で録ったり、「せーの」でバッてやって、それを2本重ねるとかするんですけど。それだと、ど―してもちょと気を抜いてるやつだとか(笑)……。

―― ああ、なるほど(笑)、同じテンションではない……。

エンドウ. テンションもそうだけど、、ちょっとしたズレとかがあるので、それを考えると全部一人で録るっていう。だから、僕の制作とか、GEEKSはトラック数がハンパじゃないんですよ。

―― 死がテーマだから 「バイバイでさようなら」は最後がお鈴(りん)なんですか?

エンドウ. ふっふふ(笑)。

―― 「あっ! えっ?」と思いましたもん。「お鈴が来た!」っていうか。あれもちゃんと録ってみた?

エンドウ. そうですね。あれは祖母の家の仏壇で「チーン」って(笑)。

―― あとは「ぽんぽんぽっぷこーん」。

※「ぽんぽんぽっぷこーん」は、アニメ「戦勇。」のイメージソング。歌うのは作中の主人公ルキ(声:茅野愛衣)。作詞・作曲・編曲ともにエンドウ.が担当。かわいらしい歌声にチェンバロやハープによるクラシカルなアレンジがマッチ。

エンドウ. あれは(笑)キャラソンですよね、はい。かわいい系で。

―― ギタリストの曲とは思えなかったんですよ。

エンドウ. ギター入ってないですからね。あっ1回入れたのか。

―― 「バイバイでさようなら」もタララララっていう速いフレーズが左右でくるぐらいで、あとは基本ホーンとかがメインじゃないですか?

エンドウ. そうですね、はい。

―― で、アニソンみたいな世界だと音のレイヤーをものすごく詰め込む印象があるんですけど、エンドウ.さんの曲ってすごいカラフルだけど、よくよく聴くとそんなに詰め込んではいないですよね?

エンドウ. そうですね。飽和しちゃうので、なるべく隙間を縫ったり、あと同時に埋まる音が入らないようにとか、すごく考えながらやってます。どうしてもギター系になっちゃうと、ギターがぶわーって鳴るんで、ウチみたいなパンクバンドは。いつも、せめぎあいになるんですけど。で、アニソンとかはギターで埋めなくても済むので。ピンポイントで音をあてたりしますね。

■オーダーはかなり大雑把、「明るくて!」「アゲアゲで!」……それ無限にできるわ!

―― 提供楽曲の制作は、「こういう曲にしてほしい」というオーダーがあると思うんですけど。どういうふうにいつもオーダーが来て、どういうふうにそれに応えるのか、そのへんを……。

エンドウ. そうですね。もう「完全におまかせ!」みたいのもよくあるんですけど……。だいたいはかなり大雑把ですよ。「明るくて!」「アゲアゲで!」「ライブで盛り上がるやつ!」とか。うわー、それ無限にできるわ、そんなの!

―― (一同爆笑)

エンドウ. でも、その後一応聞くんですよね。「なんかワチャワチャした感じっすか? それともなんかこう……」みたいな、いろいろこっちもどうしていいかわかんなくなって、聞き取りもしますけど。あとは「ヒーローっぽいもの」とか一言形容詞があるだけですごく定まるんですけど。なんかこう「学園っぽく」とか。音楽に対する指定が「盛り上がって・明るくて・速いやつ」とかだと無限にできちゃうので、あと1個世界観を教えてもらって、「はいわかりました、それでやります」って。あんまり詳しく聞かないようにしてますね。

―― たとえば、「ヒーローもの」って言われると僕だったら、渡辺宙明さんじゃないですけど、ティンパニがパーンッって入るみたいな、「トリトンか!」みたいなやつとか。、「あえて王道を行くか」とか「これは変えてみよう」とかいろいろ出てくると思うんですけど。

エンドウ. そうですねえ。だからそういう時は今風っぽいドラムビートに変えてみたりとか、ただ「パパパパーッ」みたいな古臭いホーンは入れて、ヒーローっぽさは出しつつ、ビートは「ドッツー ドッツー ドッツー ドッツー」みたいにしてみるとか。そういう感じで、なんとなくやってますね。ヒーローっぽくって言われても、みんなブラウン管のテレビで流れてた曲をそのまま欲しがってるわけじゃないので。

―― ああ。

エンドウ. ヒーローっぽいエッセンスの入った、今風の音だと思うので。だいたいそういうふうにして、細かい事は聞かずに、「こんなんでどうですか?」っ聴かせると「あっ、いいねいいね」みたいになったり、「もっとこうだよ」って言ってもらって直したり。そうですね。あんまり細かいことは聞かないです。

■鍵盤弾けない・音符読めない、MIDIは全部ピアノロールで

―― たとえばじゃあ、「こういう曲でお願いします」ってオーダーを受けたら、まず最初に何をするんですか?

エンドウ. 多いのがですね、「こんなヤツ」って言われてメールに動画のリンクが3つぐらい貼ってあるんです。「こんなヤツ! でもマネとかパクリになったら絶対ダメだから。こういう雰囲気を参考にして」って書いてあって。まあ、じゃあしょうがねえからって、一応見るじゃないですか? でも、あんまり見てると、そっちに寄ってっちゃうので。

―― ああ、なるほど。

エンドウ. 1回、2回見たら、「もう見ない! よし!」って。記憶だけで。自分が感じたあの雰囲気だけでやって、まずはギターを持ちますね。僕、鍵盤弾けないので。

―― えっ?

エンドウ. 弾けないんですよ。音符も読めないので。

―― それは今もですか?

エンドウ. 今もですね。ずーっと。。で、ギターを弾いてこう、ふんふんふーんってやって、なんとなく、ワンコーラスを頭のなかで考えるんですよ。

―― それはこの記事を読んでいる方は、希望を持たれるかもしれない。僕もすごいワクワクしてるんですけども。それでもあれが作れてしまうわけですね?

エンドウ. そうですね。僕、鍵盤ができなきゃいけないって思って、16鍵ですか、一番ちっちゃいやつ。これぐらいのを買おうと思って買ったんですよ。でもやっぱり一度も使わなかったので。ウチのドラムにあげちゃいましたけど。家に鍵盤ないんですよ、僕。

―― そうなんですか! すごい……だって、特にホーンとかいっぱいありますよね?

エンドウ. そうですね。全部、僕手で入力してますからね。

―― ピアノロールをマウスで?

エンドウ. ピアノロールです。ピッピッピッピッて。

―― じゃあ、音の確認はギターで、とか?

エンドウ. 音の確認はギターっていうより、最初の作曲段階でなんとなく鼻歌を歌うときに伴奏が必要なので、コードだけギターで弾くぐらいですかね。ほんとだったらみんなピアノでやるんでしょうけど。で、ふんふんふーんって考えた時に、一番最初にドラムを打ちますね。ドラムとベースを打ちます。ドラムやってなんとなく曲構成決めて「こうかなあ」って。で、なんとなくベースでコード進行だけ打てば……ルートだけ打っとけば、なんとなくガリガリの骨組みの曲が見えるので。そこから作っていきますね。

―― たとえば、一番最初の段階で仮のギターみたいなのは、なんとなく鼻歌といっしょに流しこんだりとかするんですか?

エンドウ. あっ、ギターは入れないですね。ギター録ると、ちょっと僕時間かかっちゃうんで。もっかいやろ、もっかいやろ、みたいな。本格的になってきちゃうんで。あと、テンポが変わったりコードが変わったり……、生楽器は面倒なので。なるべく最初は打ち込みで作りますね。で、だいたいの構成を作ってメロディを……メロディがだいたいリズムのあとだったりするんですけどね。メロディを入れたあとで、「あれっ、これキーがすごく高くなったけど、あの人のトップはいくつだ?」と思って下げたりして、「じゃあ、こうしよう」ってなんとなく決めてから入れますね。一番最後かな、ギターは。

―― たとえば、だいたいメロディが浮かんだなあ、コード進行はこんな感じだなあとメモをとって、じゃあDAWに向かうって段階で「ハイッ」ってなったらここからの作業は……。

エンドウ. いつもは、ドラム立ち上げて……。だいたいテンプレートで。ドラムがもうちゃんとマルチアウトにしてあってあとはベースと……ベースはTrilianを使ってるんですけど、ベースがあってっていう。

■アニメ用楽曲のオキテ「89秒」とは?

―― なるほど。

エンドウ. ベースとドラムだけがあって。あと、テンプレートはアニメ用だと「89秒で作ってくれ」という指定が絶対に来るので、89秒のWAVを上に乗っけて、「もう89秒はここまでだ」ってわかるようなプロジェクトを作ってます。

―― 89秒ってなんですか?

エンドウ. あのー、アニメは全部、オープニング、エンディングの長さが89秒って決まってるんです。もう10年、20年ずっとそうなので。

―― そこの尺に絶対合う形で……。

エンドウ. そうでね。で、リバーブの余韻とか含めても89.5秒までなので。だから、89秒のWAVファイルのクリップを置いて……。そうしたらテンポを変えてもこいつの長さは一緒じゃないですか? 曲、プロジェクトのテンポが変わっても、目印にして。

―― でもそれって、誰かが教えてくれることじゃないですよね?

エンドウ. そうですね。あっ、でもこれは、知り合いがやってるのを聞いて、話してる時に「あっ、それいいね」ってなって。「ああ、時間が過ぎちゃった」ってなってる時に、目視できるんですよ。以前は「ここ何秒だろ?」って、いちいちカーソルを持って行って、「ここ80.8かあ」みたいなことをやってたんですけど、目視できるようになって。

―― 普通にフルで曲を作って、あとでなんとなく合わせてるのかと思ってました。

エンドウ. 違うんですよねえ。アニメだと最初に必要になるのが89秒で。何より、「オープニングの絵を作るから、もう、仮でいいから構成と長さが決まってるのくれ」って言われて……。

―― もうラフで?

エンドウ. ラフでやって、向こうはアニメーター達がそれでオープニングとかを作ってるんです。で、こっちもその間に仕上げたりとかして(笑)。で、全部できて、宣伝だって時に「そろそろこの曲リリースするから、フルサイズにして」って言われるのが普通ですね。

―― 逆に89秒を作ってから悩むことってないですか?

エンドウ. あります。

―― ですよねえ。

エンドウ. これ、89秒で完結してたのに!って思いますけど。でもまあ、だいたいは作ってる時にアイディアも出てるから、盛り込みきれずボツにしたアイディアを、「2番でこれ使おう」とか、なんとなく考えながら。

―― なるほど。いやあ、89秒ってのは初めて聞きました。先ほどテンプレートのベースはTrilianという話がありましたが、ドラムの音源は何を?

エンドウ. SONARにしてからAddictive Drumsを使いたかったんですけど、Addictive Drumsはシンバルのソロマイクがないのが残念で。だからBFDを使ってるんですけど。BFD3かな。

―― BFDのいいところを教えて下さい。

エンドウ. BFD3は、マイクとか、マルチアウトがシンバルだけのアウトとかが出せるので、すごく便利なんですよ。それは、僕にとって便利というよりもミックスエンジニアが喜ぶんですよ。トップで音がまとまっちゃうと、「ちょっと、僕がマイキングしたドラムじゃなくて、打ち込みだから作りづらいよ」って言われちゃうんですよ。

―― ああ。

エンドウ. それで、昔、Addictive Drumsの1を使ってた時は、全部出来上がった後で、シンバルのノートだけを削除して、シンバルだけを出力して、っていうのを繰り返してたんです。それがすごく面倒で。BFDは太鼓やシンバルが並んでる1個1個をパラで出力できるので、すごく便利なんです。それ以外はどれも一緒じゃないですか? もう、ドラム音源は気に入ったライブラリに出会えれば。

―― 確かに

エンドウ. 1個1個の音、スネアの余韻とかピッチとかの調整は、Addictive Drumsはやりやすかったんですけど。

―― 僕がAddictive Drumsでいいなと思ったのは、打ち込みしなくてもよかったということ。フィルインも含め、いろんなジャンルのドラムフレーズがいっぱい入ってます。

エンドウ. ああ、確かに。

―― ブルース・ルンバっていうタンタララランスッタッタみたいなのって、ちょっとブルース・バンドをやってる人間だと叩けないんですよ、実は。そういうのも、B.B. Kingの「Woke Up This Morning」みたいなやつとか、ちゃんと入ってるなあ、とか。

エンドウ. こういうループ集ってのがほんとは使えるんですよね。僕、使ったことがそういえばなかったなあ(笑)。

―― そういうのはまったく使わずに自分でフレーズを作って?

エンドウ. そうですね。だからもうドラムのフィルなんてネタ切れもいいとこで(笑)。ここ何年かネタ切れ状態です。枯渇してます、アイディアが……。

―― (一同笑)

エンドウ. こっから引っ張ってくりゃいいのか! やった!今度からそうします(笑)。

エンドウ. 僕、ずっとSONARだったんですけど、打ち込みをやるようになってからCubaseも使ったんですよ。でも、Cubaseがオーディオの使い方がしっくりこなくて。Cubaseで打ち込みを作って、オーディオ録音を全部SONARでやってを繰り返してたんですね。Cubaseのメディアベイみたいなのがあって、そっちで慣れてたんですが。今年の頭からMIDIの打込みも含め、作業を全部SONARにしたいって思ってたんですよ。

―― SONAR Platinumを買ってたんですよね?

エンドウ. ええ。そんで、あんまりやってこなかったSONARのMIDIを、すごく勉強してるんですけど。それがなかなか難しくて。あと、曲を作ってるときに、パーン!みたいなアタック音が欲しい時に自分の音素材集からばっと出して、聴きながら選ぶんですがそれをいつもCubaseでやってたんですよ。これもSONARでやりたいな、と。この時に(SONARのメディアブラウザーに)波形が出てほしいんですよ。どっかで波形を見たいんです。あと、音の長さを見たいんです。これ、どれぐらいの音の長さのファイルなんだろう?って。Cubaseにはそれがあるんですよ。

TASCAM加茂 Cakewalkに言います。

エンドウ. あはは(笑)。

TASCAM加茂 今、SONARはローリング・アップデートというアップデートを毎月やってますから。少しずつでもお客様の声を取り入れようっていう。

エンドウ. 僕、リストにまとめて送っていいですか? 「こうしてください!」って。もう、超いっぱいあるんです! ほかのDAWのいいとこを(笑)。

■Melodyne editorを使ったらもう戻れない

―― SONARは他のDAWのいいところを取り入れていくという面があります。

エンドウ. それ、すべきですよね。それってほとんどのクリエイター達が望んでる機能だったりしますから。

―― 割りとほかのDAWがやってなくてSONARがやってる……たとえば、Melodyneとの連携とか使われます?

エンドウ. Melodyne、バージョンアップしてeditorにしてるんですけど、めっちゃくちゃいいです!

―― SONARとMelodyne、すごくいいですよね。

エンドウ. めちゃくちゃいい! もう、ほんとにすばらしいです。

―― なんにも悩まなくていい。ほかのソフトだと一回読みこまないといけないじゃないですか。

エンドウ. そうですね。一番楽なのが、ちょっとデモを作る時に、仮歌をぱーっと録った時に、まず他のピッチ修正ソフトと比べて、検出力が高いんですよ。で、やった時に音の1個1個が出るじゃないですか。それを全部選択してピッチをびゅっと揃えると、一応まず大雑把に揃えてくれる。それが他のソフトはできないんです。しかもスタジオで一番多いソフトが。それができなくて、エンジニアがいつもしこしこがんばってるんですよ。「いやいや、Melodyne買って、今ラフミックス作る時だから、そんな細かくやる必要ないんだから、もうオートでやったほうがいいよ」って。

―― SONARにはMelodyne essentialが入ってますけど、上位グレードのMelodyne editorにしたら戻れないですよね。

エンドウ. 戻れないですねえ。

―― Melodyneでの修正はご自身のボーカルにやるんですか? それともほかの方?

エンドウ. 自分のボーカルはがなってるんで、他のピッチ修正ソフトではほとんど拾えなかったんですよ。ちょっとがなったり、倍音が出過ぎたりするとぜんぜんだめなんですけど、Melodyneは全部イケるので、今後自分の声も直そうかな(笑)と思っちゃうぐらいで。

―― editorって1つ1つのボリューム変えられるじゃないですか? あれもいいですよね。

エンドウ. いいですね。でも、ミックスでは最終的にコンプとか、いろんなエンベロープ書く方がたぶん本格的な用途としては、有用なんですよね。あの1個1個の声の粒を大きくするかどうかの機能って僕は使ったことなかったです。

―― VOCALOIDで作ったトラックの調整にも便利です。VOCALOID Editorでボリュームを調整しようとすると面倒なんですが、Melodyne editorだとそれぞれの音を個別にひゅっひゅっとできるんで、あれが意外といいんですよ。

エンドウ. 確かに。僕はサークル活動でVOCALOIDでやってるんですけど。

―― そうなんですか?

エンドウ. そうなんです(笑)。歌い手とVOLCAOID系をやってるんですけど。

―― ああ、伊東歌詞太郎さんとやってらっしゃいましたよね。

エンドウ. そうです。VOCALOIDってなんかオンチじゃないですか? なんでVOCALOIDってオンチなんだろう? って思って。でも、一発でシュッとやると、とりあえず聴けるようになって、その後微調整ができるじゃないですか、これを通せば。すごいですよ、Melodyne。

最終更新:6月6日(月)11時49分

BARKS

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。