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【イベントレポート】チキパ、一旦ラストの単独イベント。そして9人は約束の日を目指す

BARKS 6月7日(火)8時21分配信

6月25日の<iDOL Street Carnival 2016 6th Anniversary ~RE:Я|LOAD~>をもって、活動を一旦休止して約2年間のロサンゼルス留学に出発するCheeky Paradeの山本真凜と鈴木真梨耶。6月5日、ふたりの壮行会イベントが、渋谷クラブクアトロにて開催された。

◆<まりん・まりやを皆でLAに送り出そう!「壮行会イベント」>画像

今回のイベントが、チキパの9人だけで行なう形としては、留学前ラストのイベント。開演前から各人の胸には様々な想いが胸に去来していたのであろう。前室で行なわれる円陣の段階から、涙を落とすメンバーたち。そんな姿を見て、鈴木真梨耶は、「声出なくなっちゃうよ! みんなで笑って。最後は笑っていようよー!」と、「WE ARE THE GREATEST NINE9'」のフレーズを投げかける。

「一旦はラストだから。2年後、またこうして円陣が組めるように。」と、リーダー・関根優那が願いを込めて、気合入れの円陣。……もっとも、関根自身、気合いが入りすぎて、一番いいところでまさかの声が裏返ってしまい、みんな大爆笑。「声帯弱すぎやろ。」と、山本真凜からも鋭くツッコまれてしまう。

こんなふうに、この日も公演前から“チキパらしさ”は全開だったのである。

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大歓声に迎えられるように、初期に使われていた「Overture」で、メンバーがステージに姿を見せる。そして1曲目は嵐のようなクラップとコールが渦巻く「M.O.N.ST@R」。9人の力強い歌声に客席側も宙を指さして、No.1を誓い合う。さらに、照明で赤く染まる空間で、関根優那を中心とした「放課後カタルシス」に沸く会場。円陣からすでに号泣していた溝呂木世蘭は、ファンからのコールに声を震わせる。

「また2年後必ず帰ってくるので、2年後まで忘れないように、今日は全力で悔いなく楽しんで行きたいなと思います。」と山本真凜。鈴木真梨耶が「しょっぱなから泣いている人、多いですね。みんな、早いですね。メンバーもですけど。まりは、ファンの人の泣き顔も……あ、まあちょっと好きなんですけど、泣き顔より笑顔のほうが大好きなので、今日はみんなですっごい笑って、超笑って、もう歯茎丸見しぇで……。」と、前のめりで語ると、(円陣の時には世蘭の次くらいに泣いていた)小鷹狩百花が「あんまり歯茎は魅せてほしくないですね、私的には。」とツッコミを入れて、笑いを起こした。

今回のイベントでは、留学組のふたりには内緒の企画が目白押し(そのため楽屋も分けられていた)。そんな最初の企画は、蓋を開けてみると、ふたりにとってこの日一番の苦行であった。否、苦行でしかなかった。

「亜紗美ちゃんさあ、嫌いな食べ物ある?」と、渡辺亜紗美と小鷹狩百花の掛け合いが行なわれる後ろで、テーブルとイスがセッティングされる。そして、スケッチブックを持った島崎莉乃から「今日、みなさんにご紹介したいのは、『苦手克服』。」と、コーナータイトルらしきものがコールされる。だんだんと雲行きが怪しくなっていく真凜と真梨耶。「素敵なLA生活を送るために、ふたりには苦手な食べ物を克服してもらいたいと思います!」と、島崎が説明すると、「なんでそうなるん!」と真凜が抗議。しかも、マネージャーをも巻き込んだ、ガチンコでふたりの苦手なものを聞き出していたことが明かされると、ふたりは顔面蒼白である。いや、ふたりとも肌は元から白いのだが。

第1ラウンドは、ニンジン(真凜)と赤パプリカ(真梨耶)。「LAでサラダとか出るじゃん?」と、もっともなことを言われて、強引に小鷹狩にスティック状になったニンジンを押し付けられるも、頑なに口を開けようとしない真凜。「本当に食べてもらわないと企画倒れになっちゃうんで。」と、島崎の呼びかけに、プロフェッショナル、エンターテナーとしてしぶしぶ口を開けて少しかじるも、食べることはできず。一方の真梨耶は、「無理無理無理!」と、赤パプリカを前に涙目。そこで、なぜか渡辺がお手本として代わりに食べる方向へ。「私、LA行かないし! 食べなくったって生きていけるし!」と、渡辺は拒否したが、成り行き上、食べざるを得ないのであった。

第2ラウンドは、ゴーヤ(真凜)と黄色パプリカ(真梨耶)。嫌々ながら食べてLAが近づく真凜(食べなくてもLA行きは決まっているのだけど)。一方で、黄色パプリカを口にした真梨耶は、足を痙攣させたのち、舞台袖に駆け込む。最終ラウンドのパクチー(真凜)とピーマン(真梨耶)では、鼻をつまんでパクチーを食した真凜だったが、手を離した瞬間、その独特の風味が一気に口の中に広がったのか、飛び上がって舞台袖に。一方、ファンの間でもピーマン嫌いなのが知られている真梨耶は、瞳孔が開き、放心状態のままピーマンを少しかじると震えながら飲み込むことに成功した。

「壮行会ってこんな感じ?」「もうね、今日すっごい朝からチキパ好きだって思ってたんだ。……冷めていった。だって今食べても克服しないしね。」と、拷問のような企画を経て、ふたりはすっかり意気消沈。しかし鈴木友梨耶が「でも、真梨耶の大好きなライブしたら元気出るよね?」と、呼びかけると、真梨耶は「うん。」と(下手な芝居のようなやり取りで)応えて、ファンからも人気の「SUPER STAR」と「カラフルスターライト」の2曲を披露した。

留学組のふたりのことをどれだけわかっているかを測る観客も参加しての4択クイズコーナーでは、「LAに行って最初にしたいことは?」「今までのライブで一番楽しかったのは?」といった質問を出題。今現在のふたりの思っていることを解明していく(なお、回答は「日本のスーパーに行く」「全部」)。「留学中に成長したいこと」という質問に、真凜は「ラスボス感を極めたい」、真梨耶は「髪をつやつやにしたい」とのこと。

ラストの質問は、真梨耶に対して「おねーちゃんの好きなところは?」というものと、真凜に対して「関根優那の好きなところは?」というもの。友梨耶が見守る中で、真梨耶の回答は「『頼りになるところ』と『顔』」。これに友梨耶は、「よかった。でもそしたらゆり、顔に自信持って生きていける。」と、満面の笑みを浮かべる。一方、真凜は4択の中から「無い」を選択するも「結局はいいところある奴だから好きなんですけど、一個に絞れなかった。」と補足した。

「間違えた人も、ライブやったら一緒の気持ちになるよ!」と、鈴木友梨耶。「友梨耶、さっきからつなぎ下手すぎるわ!」と真凜のツッコミもお構いなしに、再びライブパートに。ただし、ここで歌うのは、真凜と真梨耶の留学組がひとりずつ。

国内組7人も客席側に降りてきて、真梨耶がひとりで立つステージを見守る。流れてきたのは「DEAR...again」のイントロ。しかも、歌詞は真梨耶の想いと決意を込めて、友梨耶の手を借りながら本人が作詞したもの。ライトを浴びて<ちょっと長いけど頑張るからね。2年後の約束をしようね。>とひとりで歌う真梨耶の姿に、観客はもちろん、メンバーも嗚咽が聞こえるほどに号泣してしまう。

さらに、真凜は福原美穂「優しい赤」を、同じく歌詞を一部変え、自分の決意を歌声に乗せていく。<大丈夫、歩いていける… / 泣かずに歩いていけるよ>と、自分にも言い聞かせているように、涙を見せることなく歌を届ける。そんなボーカリストとしてのプライドと、凛とした姿勢は、ただただ頼もしく、メンバーからしてみても誇らしくあったことだろう。「歌詞飛ばへんかったな!」と、歌い終わって真凜も笑顔を覗かせる一方で、7人は感極まって言葉にならない様子だった。

次のコーナーは、真梨耶の歌詞にも出てきた“2年後の約束”に関連し、ふたりが再び日本に戻ってきた時に開けるタイムカプセルの制作に。まずは、各メンバーが2年後までにやっていたいことを書いた紙を友梨耶が読み上げる。

渡辺亜紗美「ドーム」
関根優那「確実に売れる。この9人で。必ず。」
島崎莉乃「CMひっぱりだこ。」
鈴木友梨耶「世界(ワールド)ツアー」
溝呂木世蘭「豪華客船『チキパ号』を作る。」
永井日菜「渋谷に歩けないくらい大物になってる」
小鷹狩百花「町中がチキパ」
鈴木真梨耶「1万人規模のツアーをする! (野外とか野外とかスタジアム系)」
山本真凜「『9人』でつっぱしる。」

一枚ずつ、永井日菜が抱えるタイムカプセルに入れていく友梨耶。そして、最後に白紙が一枚。彼女は会場に問いかける。

「みなさんは、2年後も、ふたりがいない2年間の新しいチキパも、応援してくれますか?」

これに応えるように、大きな拍手と歓声が返ってくる。その景色を目にして友梨耶は、白紙だった一枚にその場で「2年後また会おう」としたため、来るべき“約束の日”に向けて、タイムカプセルを封印した。

「真凜と真梨耶のふたりの願いがさ……“叶えたい”って思ったから……もも、絶対(チキパを)やめへんからな! 絶対ふたり待ってるから!」と、過呼吸気味に号泣しながら、小鷹狩が声を絞り出す。その発言に、真凜は「当たり前や!」と、いつもどおり冷静なツッコミを入れる。ところが、この後、そんな真凜もつい泣いてしまうことになる。

「そして、ある方たちからお手紙をいただいてきました。」と、まずは真凜宛の手紙を永井が代読する。手紙を書いたのは、真凜の母親。6歳の頃にダンスを始めたこと。最初は歌うことを嫌がっていたこと。母親だからこそのエピソードや応援のメッセージに、会場は静まり返る。最初は顔を手で隠していた真凜だったが、手紙が披露されると、「マジで? いつ?」と、驚いた瞳は真っ赤。「我慢していたのに、真凜が泣いてるね。」と、関根から指摘されると思わず苦笑いした。

そして真梨耶への手紙も、もちろん母親から。そして代読するのは姉の友梨耶。もっとも、手紙が読まれる前から真梨耶は泣いていたのだが、ただ感動だけで終わらせないのが、さすがこのふたりの母親。「……小さい頃からちょっと日本語がおかしくて。」と、友梨耶が読んだ当たりから、会場の失笑が増えてくる。そして、「夜空に光る三日月を見て、『ママ見て。綺麗な“ぬか漬け”!』とか言ったり、『ねえ知ってる? イルカって魚じゃないんだよ。“哺乳瓶”なんだよ。』ってドヤ顔で言ったりしてたけど。」と、発表されて、観客は手を叩いて爆笑。手紙を読んでいる友梨耶も思わず吹き出してしまう。しかし「負けず嫌いで、いつも全力で、一生懸命で、頑張り屋さんの真梨耶なら、どんなに寂しくても辛くても、しっかりやってすごい成長して帰ってきてくれるって信じてます。」という言葉に、会場は胸をうたれ、そっと涙を拭う姿も見られた。

手紙を受け取った真梨耶は、泣きながら家族をはじめ、周りに大好きな人がいっぱいいることを話しはじめる。そして「だから私、絶対、成長して帰ってくるし、絶対、成功っていうのかわからないんですけど、完璧人みたいなね、なってこようと思っています。」と、ペラペラ人、英語人に続く新たな人種を生み出しつつ決意を述べた。

いつも以上に熱の入った「WE ARE THE GREATEST NINE9'」では、永井日菜が<キミとキミがココにいると いつも思って生きてくから>を<真凜と真梨耶がココにいると いつも思って生きてくから>と、アドリブで歌詞を変えて歌い、オーディエンス側の想いも頂点に達する。さらにチキパの代名詞的な1曲「Cheeky dreamer」で、熱狂が生み出されていった。


壮行会には、国内組7人とファンによるふたりへのサプライズプレゼントも用意されていた。

真凜と真梨耶を中央に、そしてその周りをメンバーが囲んでの「HAPPY DAYS」。最前列には、ふたりにエールを送る横断幕が掲げられ、ファンひとりひとりが、オレンジのペンライトを点灯させる。ふたりに向けて、7人がワンコーラスを歌い繋いでいくと、歌のバトンはファンの元へ。観客からの大合唱というサプライズがフロアを包み込み、ふたりも感無量の様子だった。

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「真凜」と「真梨耶」のコールが起こるアンコール。「真凜」の“ん”が言い難かったのか、途中から「山本」と「鈴木」にコールチェンジしていったアンコール。そして、流れてくる「faith」のイントロ。「場所は違えど、真凜、真梨耶、そして日本に残る7人も、チキパみんなで成長して帰ってきたいと思います。」と関根優那が挨拶して、永井日菜がありったけの想いを乗せて最初のフレーズを歌い上げる。泣きそうになる誰かに、誰かがアイコンタクトで笑いかける。視線を交差させながら、歌で未来を紡いでいく彼女たち。それは<いつだって君だけの味方 / それはちゃんとここにいる>と語っているかのようでもある。

そして(母親からの手紙とパクチーの強烈な風味を除いて)昂ぶる感情を表に出すことなく、ここまでしっかりと歌を届け続けてきた山本真凜のボーカルが、未来への約束を確かなものとして感じさせるのだった。

「一個目のメンバーの企画は、これが壮行会なんかって思ったくらい、ちょっとひどい仕上がりになってたんですけど、でも、ちょっと面白いチキパらしいところもあったし、サプライズの親からの手紙とか、みなさんで一緒に「HAPPY DAYS」歌ってくれたりとか、言葉で言い表せないくらい大きなパワーをいただいたと思うので、このパワーをもって、ロスでも留学頑張りたいなと思いますので、みなさん、これからも応援してください。お願いします。そしてチキパには、ちょっとの間7人になるけど、任せたから。ふたりが帰ってきた時に「ちょっとなんか、今、日本でチキパヤバい……。」みたいな言ったら、ホンマにシバくから。マジで。ホンマに。頑張ってよ。だからみなさん、ちょっとの間、ふたりもLAで全力で頑張ってきますので、日本の7人、任せましたので、応援してください。よろしくお願いします。」── 山本真凜

「やっぱり、すごい今日やってみて、いっつもやるにつれて、どんどんファンの人のこと好きになりますし、メンバーのことも大好きになっちゃうし、どうしようって感じはあるんですけど、こんないいことされて、私たち、いいことされたのに、何にも変わってなかったら、それこそみんな「あらららら……」ってなるでしょ? だから、絶対成長してきたいと思いますし、メンバーからもらったアルバムも、ファンの方から今までもらったもの(手紙とかアルバム)とかも、大事に、辛い時には見て、LAでは一生懸命頑張って、2年後会う時には、もう目が飛び出ちゃうくらいにね、まりたちが成長してくるので、みなさん楽しみに。だから、みなさんと笑顔で再会したいので、笑顔で再会するためには、この7人をみなさんが支えて、みなさんのことは7人に任せたからね。みなさん、2年後、また再会しましょう。ありがとうございました。」── 鈴木真梨耶

壮行会のラストの曲として選ばれたのは、ファンと一緒に作り上げた、チキパにとっても、ファンにとっても、そして何より鈴木真梨耶にとって一番大切な1曲。ステージ中央、真梨耶と友梨耶が向かい合い、真梨耶の背中越しに、友梨耶が笑う。そして近くにいた永井日菜や溝呂木世蘭らメンバーも、真梨耶の顔を見て笑う。

9人だけで行なうイベントのラストに、誰もが認める“真梨耶の歌”である「Together」。6月25日、チキパにとって現体制国内最後のステージがどのような構成になるかは定かではなく、もしかしたら、これが彼女の好きな“大好きとありがとう(Love&Thank you)の気持ち”を歌でファンに直接届けることができる最後のタイミングになるかもしれない。「まりの大好きな曲、してないの! 最後、めっちゃめちゃ笑っていきましょう!」と、タイトルコールをした真梨耶が、おねーちゃんと向き合った時、一体、どんな顔をしていたか。それは想像に難くない。

時に、この一番小生意気で攻撃的、強がりのくせによく泣くグループ最年少・鈴木真梨耶は、言うまでもなく友梨耶の妹である。しかしそれと同時に、きっとチキパのメンバー、みんなにとっても彼女は妹なのだろう。

そんな真梨耶が、真凜とともに自分たちの元から巣立ち、LAへと旅立つ。それは2年後、チキパのために、今よりもっと力をつけて帰ってくるという約束を果たすため。ファンの人たちを信じ、絆を信じ、何より“お姉ちゃんたち”を信じて、16歳の彼女が必死に考えて、そして自ら下した決断。

だからこそ、国内に残る7人と我々は、是が非でも、何としても、このCheeky Paradeというグループを守り抜かなければならない。

それが、それこそが、未来のために大き過ぎるほどの期待と覚悟を背負い、異国の地で強くなることを決めた“妹”に対する使命であり、責務なのである。

「私たちはもう、前を向いてしっかりと歩んでいきたいと思っていますし、ふたりもLAに行くという大きな決断をして強く前を進んでいる。その姿を見て、私たちも心を動かされる部分も今までたくさんありました。ふたりがLAで成長してくるように、私たちも負けないように、しっかりとチキパを大きくして、ふたりのことを待っていたいなと思っています。そのためにも、みなさんの応援が必ず必要なので、これからも変わらず、Cheeky Paradeを温かく応援していただけたら本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いします。」── 関根優那

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予定していたすべての楽曲を歌い終えて、壮行会は終了。いつもの挨拶をいつものように9人で行なうと、イベント中に号泣していたメンバーはもちろん、この日、(泣くと歌が下手になると真梨耶に言われるから)泣かないと決めていた友梨耶からも堰を切ったように涙が溢れてくる。

ステージには、留学組のふたりが残される。スポットライトを浴びた山本真凜と鈴木真梨耶は、あらためて感謝と決意を口にする。そして、LA留学に向け、ファンからの歓声という後押しを受けてステージを後にした。

「みなさん、今日は本当に本当に、ありがとうございました。私たちはLAに行って頑張ってきますので、これからもCheeky Paradeのこと、よろしくお願いします。以上、Cheeky Paradeの山本真凜と鈴木真梨耶でした!」

text and photo by ytsuji a.k.a.編集部(つ)

最終更新:6月7日(火)8時21分

BARKS