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ドローンは「空飛ぶスマホ」に?社会の中での“当たり前“になる未来を追究「ドローン社会共創コンソーシアム」

SENSORS 6月6日(月)12時31分配信

ドローンと共創する世界は必ずやってくる。そのためにテクノロジーと社会、企業と大学、既存の枠組みを超えて協業していくべき領域は多い。来るべき社会を見据え出来たドローン社会共創コンソーシアム。事務局長を務める慶應義塾大学教授の南政樹氏と、同研究員を務める株式会社ORSOの坂本義親氏から、ドローンが社会や生活にどのように関わることになるのか、伺った。

ドローンは「空飛ぶスマホ」。ドローンが生活の前提になる社会を創造する

慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(SFC)は、広大な敷地であり、あらゆる新しいテクノロジーを用いた実験を推奨する国や自治体が定めた戦略特区でもある。「国家戦略特区」「ロボット特区」「ライフイノベーション推進特区」という三つの特区を持ち、多様な実証実験を行う際のフォーカスエリアのひとつがドローンという。教授陣も文理問わず各分野のスペシャリストがいるので、技術の開発だけでなく法律や政治といった制度の設計、社会の仕組みづくりというレイヤーからドローンがどのように浸透させていくことができるのか、ということについて日々取り組んでいるという。


南: 現在のドローンを取り巻く状況は、20数年前にインターネットが登場し、普及するまでの状況にとても良く似ています。インターネットは今でこそ生活インフラとして当たり前のものとなっていますが、最初はアカデミアの分野からその必要性について説き、そこに民間企業がビジネスとして社会にインターネットを実装していく流れがありました。その状況を経験した我々として、ドローンでも同様の社会実装を行っていけると考え、ドローン社会共創コンソーシアムを設立しました。SFCの多岐にわたる教授陣に加え、こちらにいらっしゃる坂本さんのようなビジネス分野の方に参加いただいて、ドローンの可能性を模索し共創する取組を行っています。

コンソーシアムのミッションはドローン社会を共創することですが、そもそも「ドローン社会」とは何なのか。我々はそれを「ドローンがインフラとして成立する社会」と定義しています。ドローンはそれ自体が「空飛ぶスマホ」と言われるほどに、多岐にわたる分野の技術を結集して作られています。またそれ以上に、空中を安定して無人で飛ぶことのできるドローンは、その活用方法として配送や流通、空撮といった物理的なプラットフォームはもちろんのこと、それらを用いた空間のデータ収集に非常に役立ちます。そしてドローンを飛ばすこと、ドローンによって集められたデータを活用することは、様々な努力によって日に日に簡単になっています。簡単に利用することができるようになれば、そこには多くの人が参加し、インターネットと同じようにプラットフォームとして機能することになる。そうすればドローンは社会のインフラとして欠かせないものになってきます。

ドローン前提社会の一番の可能性としてあげられるのが、リアルな世界に、コンピューターで作り上げたサイバー空間を持ってくることです。コンピューターの普及がもたらした変革はあらゆるものをデジタルで表現できるようにしたこと。ドローンの普及によって、これまでコンピューター画面の中でのみ可能だったことを、現実世界に拡張していくことができるようになると考えています。例えばこれはほんの一例ですが、消防車にドローンが装備されれば、火災現場に到着したと同時にドローンが消防士に先立って飛び、サーモグラフィで最も温度の高い地点を計測することで、効率良く消火計画を作り、鎮火させることができるようになるでしょう。このようにこれまで物理的に制限されていた世界がドローンによってデータとして把握できるようになることで、より現実世界がプログラマブルになっていきます。
慶應義塾大学SFCという知が集積する場所で、社会のビジョンを具体的に描き、教育、ビジネス、社会応用というそれぞれのセグメントから実践しドローン共創社会を目指しています。

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最終更新:6月6日(月)12時31分

SENSORS