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[ニュース分析]危うさ増す韓日の軍事協力 北朝鮮の核・ミサイル脅威を口実に

ハンギョレ新聞 6月6日(月)6時25分配信

韓日国防長官会談5年間で3回 今回は自衛権など心理戦行わず

日本「長官級ホットライン新設」発表
韓国国防部、世論を伺い「回線増設のみ合意」
情報保護協定も「条件成熟が必要」

 韓国と日本の国防協力が、シンガポールでの「シャングリラ対話」(アジア安保会議、3~5日開催)を機に具体化されている。

 4日に行われた韓国のハン・ミング国防長官と日本の中谷元・防衛相による韓日国防長官会談の内容は、両国国防当局間の直通電話増設のみならず、軍高位級人事交流、部隊訪問、訓練相互参観、航空機と巡航訓練艦隊訪問、海賊作戦での協力など、軍事的相互理解と信頼構築方案を含んでいる。まだ慎重な面を残しているものの、大きな流れとして韓日軍事協力強化の方向は明らかだ。

 こうした流れは朴槿恵(パククネ)大統領が2014年3月にオランダのハーグで開かれた核安保首脳会議に参加し、米国のバラク・オバマ大統領、日本の安倍晋三首相との3者首脳会談した後に始まった。韓日の国防長官は、その翌年の2015年5月にシンガポールで開かれたシャングリラ対話に参加して会談を行った。2011年以来4年ぶりに実現した会談だった。また、10月には中谷元・防衛相がソウルを訪問してハン・ミング長官に会い、両国間の軍事交流と協力強化で合意した。

 今回の韓日国防長官会談はさらに一歩前に進んだ。昨年の2度の会談では、ハン長官が日本の集団自衛権行使に憂慮を示すなど心理戦が繰り広げられた。依然として両国の軍事協力には障害物があったと言える。しかし、今回はこうした論議は影を潜めた。

 注目すべき点は、北朝鮮の軍事的威嚇が韓日軍事協力強化の名分になっていることだ。朴槿恵政権の対北朝鮮強硬圧迫策が南北関係の悪化と緊張高揚を招くと、北朝鮮の威嚇に対応するためには日本との軍事協力が必要だとする論理につながった。北朝鮮の4回目の核実験と長距離ロケット発射で始まった今年は、韓日間の軍高位級人事交流も予定されている。3月には武居智久・幕僚長が海上自衛隊幕僚長としては4年ぶりに訪韓し、4月には逆にチャン・ジンギュ総長が陸軍参謀総長として8年ぶりに訪日した。

 韓国国防部にはまだ日本との軍事協力に慎重な面もある。韓日の国防長官が4日に合意した直通電話増設と関連して、中谷防衛相は会談後に「長官級直通電話」を含むものと明らかにした。しかし、国防部当局者は「回線増設に合意しただけで、具体的なことは韓日間での追加協議が必要」として少し抑制した。また、中谷防衛相が今回の会談で韓日情報保護協定(GSOMIA)締結の必要性に言及すると、ハン・ミング長官は「軍事的必要性は認めるが、条件の成熟が必要」として留保する姿勢を示した。日本との軍事協力に否定的な韓国内世論を意識したものだ。

 しかし、韓日軍事協力は米国が主導する韓米日3角安保協力の傘の下で一層強化されると見られる。まずミサイル防衛(MD)分野での動きが予想される。北朝鮮の核・ミサイル威嚇は、韓米日と韓日の軍事協力の核心名分になっている。韓米日は今月末、ハワイ近海で初めて「3国間ミサイル警報訓練」を実施する予定だ。北朝鮮がミサイルを発射した場合、3国のイージス艦がこれを探知追跡し、情報を互いにリアルタイム交換する訓練だ。韓米日3国間のミサイル防衛協力の枠組みで、韓日間の軍事協力が既に具体化していると言える。

 一方、中国人民解放軍の孫建国・副参謀長は5日、シャングリラ対話での主題発表を通じて、在韓米軍へのTHAAD(高高度防衛ミサイル)配備と関連して「THAADは朝鮮半島に必要な防衛能力を凌駕する措置であり、地域の安定を脅かす」として、これに反対する中国政府の立場を再確認した。孫副参謀長は前日、ハン・ミング長官との会談でもTHAAD配備反対の意思を明らかにした。

シンガポール/パク・ビョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:6月6日(月)6時25分

ハンギョレ新聞