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熊本地震に、東北から何ができる?仙台でボランティア報告会

THE PAGE 6/7(火) 10:07配信

動画を使って熊本の被災地のようすを説明する漆田義孝さん(6日、安藤歩美撮影)

 4月に起きた熊本地震に対し、東日本大震災を経験した宮城県から何ができるのかーー。そんなテーマを考えさせる熊本地震のボランティア活動報告会が6日夜、仙台市で開かれた。報告会では、仙台から熊本へボランティア活動に向かったNPO法人のメンバーら5人が、現地のようすを報告。集まった参加者は熱心に耳を傾け、報告者に質問を投げかけていた。

動画や写真で現地のようすを報告

 報告会は仙台市青葉区のコミュニティースペース「ファイブブリッジ」で開かれ、約15人が参加した。

 東日本大震災後に動画で被災地の現状を発信する活動などを続けてきたNPO法人「メディアージ」代表代行の漆田義孝さん(33)は、5月23日から27日にかけて南阿蘇村などに入り、家屋の片付けなどに従事。壊れた家屋や崩落した阿蘇大橋など被災地の現状を映像を用いながら説明したほか、熊本には美しい風景や観光地が数多くあることも紹介した。仙台市の会社員、阿部梢さん(23)は、ゴールデンウィークを使って西原村や熊本市内を訪ね、足湯による心のケアなどを実施。「被害が大きいところに支援が集中し、あまり支援を得られていない場所も少なくなかった。そういった場所で住民の方と楽しくお話ししながらボランティアをすることで、住民の方々の表情が生き生きとしてくるのが分かった」と活動を報告した。

今、現地で求められているものは

 今、現地で求められているものは何か。南阿蘇村などで活動した東北大4年の洞口駿さん(21)は「宮城から来たと話すと、今後復興はどんな道のりで進んでいくのかを教えてほしい、と不安そうに聞かれた。メディアでは被害状況はよく報道されるが、補助金や罹災証明書の申請方法など、今後の生活再建に必要な情報が入って来ないようだ。1カ月後やその先の生活がどうなるのかを不安に思う住民が多く、今後どう復興が進むのかという見通しを求めていた」と印象を語った。

 漆田さんは「とにかく、人。現地で自分たちがボランティアに入っても一軒の家の片付けで精一杯になってしまうし、ボランティアの数が足りていない」。今回漆田さんとともにボランティア活動をし、宮城県の観光地・松島の観光業に携わる中で東日本大震災を経験している大桜勇一さん(40)は「東日本大震災の後も、来てくれる観光客の存在はとてもありがたかった。現地へ行くことが観光の復興になり、経済的な自立にもつながる」と、現場へ足を運ぶ意義を強調した。

災害がつなぐ助け合いの交流

 「東日本大震災のときには熊本からもボランティアに来てくれ、現地では熊本の人に『5年前はお世話になりました』と何度も伝えた」と、大桜さん。漆田さんは報告会を、「熊本の人にとっては東日本大震災は遠い場所の出来事だったかもしれず、東北にとっても熊本は遠いかもしれない。でも、熊本で『東北から来た』と話すと、向こうの人も仲間のような感情を持って接してくれたのが印象的だった。次に大きな震災があったときには熊本の人が被災地域へ行くのかもしれないし、そういったこと(被災経験を持つ地域同士の交流)が生まれることはとてもいいことなのではないか」と締めくくった。

(安藤歩美/THE EAST TIMES)

最終更新:6/7(火) 12:16

THE PAGE

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北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。