ここから本文です

なんと40年債も!超長期社債続々発行 企業の狙いと投資家のメリットは?

THE PAGE 6月10日(金)7時0分配信

 償還までの期限が20年という超長期の社債を発行する企業が増えています。当然のことながら、その背景にあるのは、マイナス金利に代表される超低金利です。こうした超長期社債を発行する企業にはどんな狙いがあるのでしょうか。またこれを購入する投資家にはどんなメリットがあるのでしょうか。

20年債、30年債、なんと40年債の発行も!

 トヨタは先月27日、20年債を含む総額600億円の社債を発行しました。同社が20年以上の社債を発行するのは1998年以来のことになります。発行総額は200億円で、表面利率は0.343%となっています。トヨタ以外にも、大和ハウス、三菱ケミカルホールディングス、味の素などが20年債を発行もしくは発行予定としています。三井不動産は30年債を、JR西日本に至ってはなんと40年債を発行しています。

 通常、社債の金利は償還までの年月が長ければ長いほど、金利が高くなってきます。企業にとって短期の社債を発行した方がよいのか、長期の社債を発行した方がよいのかは、なかなか難しい選択です。

 長期の社債を発行すれば、当分の間、あらたに社債を発行する必要がなくなりますから、資金調達に煩わされずに済む一方、投資家に対して高い金利を支払わなければなりません。一方、短期社債で資金を調達すれば、金利は低く済みますが、毎年のように新しい社債を発行する必要があり、大きな負担となります。また短期社債の借換えを繰り返している状況では、経営状態が悪化した場合に、新しい社債を発行できず、資金がショートしてしまう可能性もあります。経営者の立場では長期の社債で資金を調達したいところですが、そこは金利との相談でしょう。

 一方、投資家にとっては高金利の方が有利ですが、あまりに長期の社債では、先行きを予想することができなくなってしまいます。したがって、通常は長い期間の社債は好まれず、よほどのことがないと発行されることはありません。

マイナス金利は企業にとって超長期社債発行のチャンス?!

 しかし、両者の思惑が一致することもごくまれにはあります。現在、日銀はマイナス金利政策を遂行しており、通常の市場メカニズムでは説明のつかない低い水準に金利が抑えられています。格付けが高いトヨタの場合、20年債でありながら0.343%という、普通ではありえない金利水準です。ほかの企業も1%以下で20年債を発行できる状況であり、こんなチャンスは企業にとってそうそうないといってよいでしょう。

 投資家は、長期のリスクを取っているにも関わらず低い金利に甘んじる必要があるのですが、ほかに優良な投資先がない以上、これもやむを得ません。短期の商品では金利がゼロもしくはマイナスなので、悪条件でも社債を購入せざるを得ないというのが現実です。

 基本的には発行する企業にとって有利な状況であり、ここで調達した資金が設備投資に回れば日本経済にもプラスの影響があるかもしれません。しかし多くの企業は、調達した資金を、既存の借金の借り換えに充当する可能性が高く、経済全体に対する影響は限定的でしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:6月10日(金)7時0分

THE PAGE

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

暗闇で光るサメと驚くほど美しい海洋生物たち
波のほんの数メートル下で、海洋生物学者であり、ナショナルジオグラフィックのエクスプローラーかつ写真家のデビッド・グルーバーは、素晴らしいものを発見しました。海の薄暗い青い光の中で様々な色の蛍光を発する驚くべき新しい海洋生物たちです。彼と一緒に生体蛍光のサメ、タツノオトシゴ、ウミガメ、その他の海洋生物を探し求める旅に出て、この光る生物たちがどのように私たちの脳への新たな理解を明らかにしたのかを探りましょう。[new]