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<小野憲史のゲーム時評>「マインクラフト」なぜロングヒット? PSVita版が1年半かけて異例の100万本超え

まんたんウェブ 6月12日(日)10時0分配信

 超硬派のゲーム雑誌「ゲーム批評」の元編集長で、現在はゲーム開発と産業を支援するNPO法人「国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)」代表の小野憲史さんが、ゲーム業界の現在を語る「小野憲史のゲーム時評」。今回は、PSVita版で異例ともいえるロングヒットを続ける「マインクラフト」について語ります。

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 ゲームの「外側」をデザインすることは、ゲームの「中身」と同じくらい重要だ。1972年にリリースされ、大ヒットしたテニスゲーム「ポン」も同様で、片手で遊べるように作られていた点が重要だった。当時ゲーム機はピンボール機のように酒場に置かれており、ビールを片手に仲間内で楽しむ上で最適だった。筐体(きょうたい)が縦長で、立って遊ぶスタイルも、画面が周囲によく映えるため、自然と宣伝効果が高まった。

 仮想世界でブロック遊びが楽しめる「マインクラフト」も同様だ。マルクス・ペルソンさんが個人で開発したゲームが元で、2009年にPCゲームでリリースされると、世界中で大ヒットした。今ではスマートフォンや、ほとんどの主要家庭用ゲーム機に移植され、売り上げは累計数千万本とされる。日本でもPSVita版が累計で100万本を突破するなど(ファミ通調べ)、小中学生を中心に高い人気を誇っている。

 最も「マインクラフト」のようなゲームは、「日本ではヒットしづらい」と言われてきた。一つは日本人プレーヤーが「操作しづらい」と敬遠しがちな海外生まれのゲームであること。自由度が高い半面、日本で人気のPRGのような特定のストーリーや目的が存在しないこと。今や市場が縮小気味の家庭用ゲームであること……などがその理由だ。ところがPSVita版は2014年11月の発売から堅調な販売が続き、1年半をかけてミリオンソフトとなった。まさに「異例のできごと」と言えるだろう。

 ゲームの完成度もさることながら、これにはさまざまな「外側」の理由がある。第一にあげられるのが、スマートフォン版の存在だ。2011年に「ポケットエディション」としてリリースされ、日本市場で長く販売ランキング上位を保っている。ところがスマホの小さな画面では遊びにくく、より遊びやすい環境が欲しくなる。両親のスマホを借りて遊んでいた子どもたちが、快適なプレー環境を求めてPSVita版に流れたというシナリオだ。

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最終更新:6月12日(日)10時0分

まんたんウェブ