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ゴーン社長インタビュー。燃費不正からクルマの魅力までツッコむ

carview! 6/7(火) 10:50配信

2013年5月28日に放送されたTV番組「ガイアの夜明け」では日産と三菱が共同で軽自動車を開発するシーンが放映された。両社のジョイント・ベンチャーは2011年に株式会社NMKVとして設立され、企画の初期段階から“燃費でトップを狙うこと”が開発コンセプトとして合意されていた。開発と生産委託を受けた三菱自動車にとって、日産からの強い要望もあり、必死で開発に取り組む姿が映し出されていたのを覚えている。現在、番組のアーカイブは消されているが、これを見る限り日産にも社会倫理上の責任があるのではないだろうか。

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不正が見つかった軽自動車のほぼ2/3の台数を占めるのが日産(デイズ/デイズルークス)で、ユーザーは日産車を信頼した上で購入しているはずだ。その意味ではユーザーに対する日産の道義的な責任は無視できない。法的には非がなくても、説明責任はあるはずだ。

そうこうしているうちに事態はどんどん進み、三菱自動車の益子会長(当時の社長としてNMKVを主導)は日産には非がなく迷惑をかけてしまったとお詫びしている。その直後に、日産は三菱自動車の要請を受けて資金援助すると発表したのだ。

私はこの、あまりにも出来過ぎたシナリオに違和感を覚えていた。三菱自動車の株価が急落し、日産はわずか約2300億円の資金で年生産台数約100万台のメーカーの経営権を手にしたのだ。ルノー・日産アライアンスに、三菱自動車の販売台数を合わせると世界のトップ三強(トヨタ・GM・フォルクスワーゲン)に近づく。経営者として、さすがゴーン社長! と思わせる電光石火の判断には脱帽だが、やはりユーザーや社会に対して、きちんと説明する必要があるだろう。

カルロス・ゴーン社長にインタビュー

そんな中、三菱自動車に支援を発表した後の5月16日に、日産のカルロス・ゴーン社長にインタビューすることができた。同時通訳を介したインタービューだったが、刺激的な議論もできた。最初に燃費不正についての見解を紹介しよう。

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清水:いつ三菱自動車の不正を知ったのか?

ゴーン社長:私が、それとも担当者が? いずれにしても燃費の届け出値がおかしいと気づいて三菱自動車に相談し、不正が発覚した。そして発表した。

清水:三菱自動車の違反が、どの法令違反に当たるのかはまだ定かではないが、日産もデイズのユーザーにしっかりと説明する必要があるのではないだろうか?

ゴーン社長:この点についても、すでにユーザーには説明している。

清水:行き過ぎた燃費競争に関してはどう思うか?

ゴーン社長:技術的なことは分からないが法令に則って燃費性能を開発している。実燃費(RDE=リアル・ドライブ・エミッション)はまだどこのメーカーもできていない。

・・・私が聞きたかったのは、不毛な燃費競争についてのゴーン社長の見解だったが、技術や戦略に関わる問題は答えにくかったようだ。

一方、三菱自動車との提携に関してはあくまでもパートナーシップでマージ(買収)ではないとゴーン社長は力説する。しかし、1999年に日産を傘下に収めたときもパートナーという言葉を使っていたし、34%の株式比率は完全に経営権を握ることになる。また、「益子会長が支援してほしいというので彼を全面的に信頼し、資金援助した」と日産の立場を説明し、今後は日産から人材を送り込み、十分に精査してから共同事業を決めていくという。このシナリオの中に、今回の不正に対する、日産側の総括が含まれていることを願う。

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最終更新:6/7(火) 10:56

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TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

北朝鮮からの脱出
北朝鮮での幼少時代、『ここは地球上最高の国』と信じていたイ・ヒョンソだったが、90年代の大飢饉に接してその考えに疑問を抱き始める。14歳で脱北、その後中国で素性を隠しながらの生活が始まる。 これは、必死で毎日を生き延びてきた彼女の悲惨な日々とその先に見えた希望の物語。そして、北朝鮮から遠く離れても、なお常に危険に脅かされ続ける同朋達への力強いメッセージが込められている。