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市「過度な飲酒、パチンコ慎むように」「従わぬなら生活保護停止も」 市民苦情受け掲示 /四街道

千葉日報オンライン 6月7日(火)8時4分配信

 四街道市が生活保護受給者に対し、過度な飲酒やパチンコを慎むよう促した上で、指導に従わなければ生活保護を停止する場合がある、との趣旨の文書を約2年間、担当課の窓口に掲示していたことが6日までに、市への取材で分かった。受給者が飲酒やパチンコをすることを禁じる直接の規定はなく、市は「誤解を招きかねない内容」と認め、撤去した。受給者の支援団体は「行政と受給者の信頼関係を失わせる行為で、行き過ぎだ」と、市が掲示を続けてきたことを批判している。

 文書が掲示されていたのは、市生活支援課の窓口。ポスターサイズの文書が窓口正面に掲げられ、デスクマットにも文書が挟まれていた。

 二つの文書はともに「生活保護費受給者の皆様へ」とのタイトルで、「皆様の中には、過度な飲酒や遊興費(パチンコ、パチスロ等)に浪費している方が見受けられます」と指摘した上で、「再三の指導にもかかわらず、生活保護費の適正な支出がみられない場合は、停止や廃止といった措置を講じなければならない場合もあります」と支給の打ち切りを示唆。また、一つの文書は過度な飲酒などについて「現に(原文)慎むようお願いします」と注意していた。

 同課によると、「受給者がパチンコをしている」との苦情が市民から多く寄せられる状況を受け、2014年春ごろから掲示を始めた。「日々の業務の中で、パチンコ店に踏み込んで確認することも難しく、掲示に至った」と担当者は言う。

 また、「飲酒やパチンコを全て禁止しているわけではないが、度が過ぎると生活を圧迫してしまう。掲示は『気をつけて』という意味」と説明。しかし、生活保護法には、飲酒やギャンブルを禁じる直接の規定はない。他市の担当者は「保護費は原則、本人の裁量で使えるもので、過度の干渉はできない」と指摘する。

 県生活と健康を守る会連合会の小泉三男事務局長は「過度の飲酒やパチンコは依存症の可能性があり、該当者がいれば個々に医療関係者などと連携しながら改善を目指すべき問題」と指摘。「掲示による『見せしめ』は行政と受給者の信頼関係を失わせる上、保護を受けるべき人が申請をためらうなどの萎縮にもつながりかねない」とし、「掲示が2年も続いていたことは問題だ」と話す。

◆ 「一定の効果」と撤去

市は千葉日報社の取材後、内部で対応を検討し、6日に掲示を撤去した。撤去の理由を市は「市民の苦情が減り、一定の効果が得られたと判断した。内容も誤解を招きかねなかった」と説明している。

最終更新:6月7日(火)11時6分

千葉日報オンライン